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視線が追う先に

38-【信史15歳/2月⑤】

 ←37-【信史15歳/2月④】 →39-【卒業前】―沼井の独り言―
昼食どころではなく、すぐに信史は秋也の元へと駆けつける。
ベットを見ると、案の定、まだ寝ていた。

体調が悪いと、ひたすら寝るんだと言っていたから 本当にその通りだ。


秋也の口元に目が行く。ここに沼井が触れた。


「あら、三村くん」
保健室の先生の山田が驚いた顔をして入ってくる。
誰?と、ベットのふくらみを見て、先生が近づいてきた。

「いつから?」
先生の問いに、3時限目終わってから、連れてきたことを告げると、すぐに体温計を持ってきて、布団を剥いで脇に体温計をはめる。

ピピッという音がして、先生が体温計を外した。
「37.7分…あら、37コンビ」と、先生が笑った。

笑い事じゃねーだろ…と心の中で思いながら「連れて帰った方がいいですか?」と聞くと
「この体温じゃ、まだ一人で帰れるでしょ?」と、あっさり言われた。

確かにその通りだが。
「俺、七原のおばーちゃんに頼まれてんですよ。熱出たら、連れて帰ってきてね…って」
口からでまかせがついて出た。

「まー、過保護だこと。でも、おばーちゃんて、みんなそうか」と言って、笑う。
「じゃ、授業終わるまでここにいさせてもいいわよ。今日は5限で終わりでしょ?先生、この後 ずっといるから。」
一瞬、さっきの光景が目に浮かんだが、先生がいるというし この母親より年上の先生と…まで心配すると、さすがに自分が嫌になるので、大人しく教室に戻ることにした。



5時限目が終わってから、職員室に行って さっさと説教を聞きに行く。
最後には、受験でストレスが溜まっていたことになった。

何とか開放されて慌てて保健室に行くと、秋也はのん気に先生と仲良く喋っていた。
さっきのまでの、怒りや自己嫌悪などの重かった気持ちが、邪気の無い秋也を目にしたことで和む。

「熱は?」
信史が聞くと「寝たら、マシになった」と返事が来た。

先生が喉をみたけど、腫れてないから 疲れと寝不足が溜まっていたのだろうということだった。
「多いのよ、この時期。あんた達も、大変だけど 自己管理しなきゃね」と笑う。

先生に礼を言って、教室を出てすぐに
「俺、山田先生好き。面白いもん」
何があったのか知らない秋也は、無邪気に信史に肩をぶつけてくる。

それでいい…信史は、そういう秋也が好きだ。
汚れなく、屈託のない秋也が。

階段の踊り場で、誰もいないのを確かめてから秋也の腕を取り、唇にほんの2秒ほどのキスをした。

「なっ…何?お前?」
すぐに信史から身を離す秋也の驚いた顔に「消毒」と一言だけ告げた。

「は?何?消毒?」
秋也は当然意味がわからないらしく、先を歩く信史の後ろで 
「意味わかんねーって!」と怒っていたが、信史は無視して先を歩いた。

寝たら、本当に元気になったようだ。その単純ささえもが、可愛い。

校門のところで、慶時が待っていた。
秋也のことを心配していたようだが、信史が走って教室を出て行ったので追いかける間もなかったらしい。

「今日は、大人しく帰るか?」
信史の言葉に、秋也が首をかしげて考えてる。
本当は、連れて帰って 沼井が触った唇だけでなく 全部を消毒してやりたかったが
さすがに、さっきまで熱が出ていたし、今だってまだ熱が残ってるはずだ。

「そうしろよ、秋也」
横で慶時が言っているが、目は信史を軽く睨んでる。
俺のせいだと言いたいってことか。
信史は口には出さずに目を逸らした。

「だな…。じゃ、今日は帰るな。」
と、あっさりと慶時と一緒に帰ろうとする秋也に、名残惜しさを感じてしまう。

手を振って、校門の前で別れた後も、秋也の後ろ姿を目で追う。
慶時と、じゃれながら帰る秋也に、ちょっとした腹立ちの感情さえ湧いてくる。



「国信。俺の秋也に触んじゃねーよ…」
誰にも聞こえないように、小さく呟いてみる。

「秋也…お前も、触らせんじゃねー…」
秋也が、まるで聞こえたかのように 振り向く。

十字路のところで、曲がる前に 信史の方を振り返っただけなのだろうが。
大きく手をブンブンと振って、慶時と一緒に角を曲がって 姿が見えなくなった。

今頃になって、左手がジンジンと痺れてきた。
たかがキスくらいで、俺もどうにかしてる。


いや、たかが…じゃない。
秋也が、誰かとじゃれあっているだけで 面白くない。
最近は、特にひどい。

秋也を抱く度に、増してきてるという自覚がある。
自分のモノにしたいと思い、現実になった。

杉村に「七原はモノじゃない」と言われたが、そういう表現しか自分には出来ない。


今、秋也は自分の手の中にいる。


なのに、いつか 誰かに…そういう思いが過るだけで 怖い。
そう…自分は怖いのだ。

いつか、もし、誰かに獲られるような時がきたら…
まだ始まったばかりの関係だというのに、既にそんな思いを抱く自分を持て余し
痺れる左手に視線を移す。
こんなんじゃ、当分 字も書けね…自分で自虐的な笑みを浮かべ、一人で家路に向かった。

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