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視線が追う先に

37-【信史15歳/2月④】

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一緒に指導室を出て、押し黙ったまま自分達の教室に向かう。

数歩先を歩く三村に、沼井はどうしたらいいのかさえわからない。
一方的に殴られて、腹も立つが 今まで感情を表に出したところを見たことのない三村の一面に触れて そのことの動揺が大きすぎる。


「…手を出すな」


まだ怒りの篭った声で、三村が振り返って言ったから 思わず頷くしか出来ない。

手を出すな…七原に…ということか。
そこで、沼井は秋也にキスをしたことを、また思い出した。

あの時。
七原の漏らした声と、舌の動きに背筋がゾクリとした。そして、濡れた唇に引き寄せられた。
ほんの数センチのところにきた時に、七原が薄く目を開けて「しんじ…」と呼んだ。
一瞬は、誰のことだかわからないし、七原が目を開けたので体を引こうとした時。
七原が自分の服の胸元を掴んでしがみつくような仕草をした。
見ると、目はもう閉じられていて 又寝息が聞こえている。

寝ぼけていたのか…。
そう思うが、自分の体操服の胸元には、七原の手がしがみついたままだ。
しがみつかれた手を解こうとしたら、七原がまたギュと自分の服を掴んだ。


そのイチイチにドキドキして、七原を起こすんじゃないかとビクビクもした。
ゆっくりとソッと離して、手を布団の中に戻し もう一度七原を見ると、もう我慢出来なかった。
少しだけ…ちょっとだけ…と、そろ…っとキスをした。

その柔らかさに、下半身が反応した…。

そっちに全神経が集中していたせいで、三村が来ていたなど 全く気付かず、そのまま保健室の外へ引きずりだされたのだ。



「お前、下の名前…しんじだったっけ?」
思わず、普通に聞いてしまった。

「だったら何だ?」
三村が振り返り、ギロリと睨まれて体が引いてしまう。


だから、こいつは苦手だ。威圧感というか…とにかく全身からそういうモノが出てる。

「いや…七原が…名前呼んでたから。あ、寝ぼけて」
言い訳をするように、慌てて付け加える。

三村が一瞬足を止めたので、沼井の足が追いついて 並んでしまった。


「そうか…俺と間違えたのか」


ほんの一瞬だけ、顔が綻んだような気がした。

「お前ら…つ…付き合ってたりして?」
怖いと思いながら、聞かずにはいられない。
一瞬の顔の綻びに、ついつい調子に乗ってしまう。



「…俺が好きなだけだ。俺の片想いだ」



三村が一瞬、言葉を詰まらせてからそう言った。



嘘だ。



男同士で付き合ってるなんて、公言できるはずがない。


「だから、触らないでくれ…」

と、三村が小さく呟いたことに沼井は小さな驚きを覚える。

お前…男が好きだったっけ?…と口にしかけて、やめた。
三村の噂は女に関してだけだった。…ということは、七原にだけか。
さっきの七原を思い出して、確かにあれは…自分だって思わずその気になったことを思い出した。




「今日のこと、七原の耳に入ったら殺されるぞ」


今度はいつもの冷静な声で三村が言う。

「…内緒にしててくれ。頼む」

沼井は冗談じゃなく、本気で三村に頼んだ。
ついつい出来心とはいえ…、男にキスをしたとか知られたくない。
ましては相手は七原だ。バレたら、ただじゃ済まない。ボッコボコにされる。

無言で歩いている内に、授業が終わるチャイムが鳴った。

教室に戻って、それぞれに体操服を着替えていると、皆が戻ってきた。


「うわっ…沼井。何だその顔」
と、笹川に言われて、苦笑いするしかなかった。

「保健室に行けよ」
と、黒長にも言われたけど 今は戻るわけには行かない。

一時、よく喧嘩をしていたから 皆、いつものことだ…とでも思ってるのだろう。
まさか、三村に殴られたなんていえば驚愕するに違いない。
理由を言えないから、言わないけど。



「何処行ってたんだ?」
杉村に言われて、信史は「保健室」とだけ答えた。
杉村は、カンがいい。

1番乗りで教室に戻ってきたから、沼井の顔を見て 何となく察したのだろう。
だけど、奴のしたことまでは 想像がつくまい。

「お前…手」

杉村に言われて、信史は自分の左手を見た。

「あぁ、後で保健室行く」
杉村の眉が顰められる。心配してくれているのは、わかる。
でも、何があったのかは聞いてこない。
信史が答えないのがわかっているからだ。



皆が着替えている間に、先に制服に着替えた信史が思わずポツリとこぼした。
「な…杉村。」
杉村が ん?と顔を上げる。



「あいつを…どっかに閉じ込めてー …なんて言ったら、引くよな?」



教室の窓から見える風景を見ながら言う信史に、すぐにはピンとこなかった杉村だが 少し頭をめ巡らせると意味がわかった。
あいつとは、七原だ。

「お前…」
それ以上の言葉が出ない。



「危ねーだろ…俺」


信史が今度は下を向いて、ポツリと呟く。

「…自覚してんだろ。だったら大丈夫だ」
何の根拠も無いのに、上手い言葉が出ずにそれだけを言った。


「…そうかな…」
今度は顔を上に向けて、信史は目を閉じた。

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