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とあるアパートの管理人

8.女の子はいい匂い

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「これは、ハヤシライスか?」
「ビーフストロガノフ!!」

首を傾げながら食べる龍介に、伊東が唇に人差し指を立てて「シー!」という仕草をする。

「頼みますよ……達也さん、怒らせんで下さいって。俺ら、八つ当たりされんですからっ」
「伊東、さっさと食え!!」
達也に言われて、肩をビクッと上げる。

「美味いな……うん」
龍介が一口目を飲み込んで、そう声を出すと達也がニンマリとして親指を立てた。

「でしょ?料理だけは、そこらへんの店じゃ出せないもん食わしてくれんですよね。毎日、これが楽しみで楽しみで」
「俺、大学留年してぇ」
四回生の葛森が、泣き真似をしながら食べる。

「留年すんのは、勝手だ。けど、進級出来ねぇ奴は、即刻部屋を明け渡せ。きっちり勉強しねぇ奴は、ここにはいらん」
達也にビシっと言われ、葛森がガックリする。

ここに入る前に、誓約書に書かれていることの一つだ。
よほどの事情がない限り、きっちり進級するのが条件。
そして、押し出し形式で卒業と同時に退去する。

恋愛は、外ですること。
当然、入居の学生は男のみの『女人禁制』のアパート。

「レディー達を、こんな野獣共の群の中に入れることは危険すぎる」
と、達也なりの考えで。


学生にとって勉強もだが、恋愛に関しては部屋に連れ込めないという厳しい掟があっても、飯の魅力には皆が平伏す。

テーブルは八人が座ればいっぱいになるから、食べた者から退室して行く。
同じ時間内に全員が揃うことはまず無いから、これで充分な広さだ。

「ただいまで~す」
最後の九人目の、白井が帰ってきた。

「は~~っ、堪らんっすね。いい匂い」
キッチンに入るなり、息を吸いこんで嬉しそうだ。

「おら、食え」
達也が座った白井の目の前に、ビーフストロガノフを置いた。

「わっ、ハヤシライス」
「だろ?」
龍介が、鬼の首を取ったように笑う。

「もーいい。お前ら」
達也が笑いながら、流しに食べた後の皿を付け込んでいく。


その時、チャイムが鳴った。

「はい」
玄関から顔を出す達也の後姿が見える。

「沙耶ちゃ~ん。どしたの?」
声が間延びしていて、すぐにデレデレになっているのが聞こえてきて白井が吹き出した。

玄関から出て行った達也を見ながら、龍介のみけんにシワがよるのも気づかす白井がクスクス笑う。


「何で、女にはあぁ優しいんだろ?俺らには、微塵もみせない顔しちゃって」
「あの女誰だ?」

龍介が玄関の方から視線を外さずに、白井に聞く。

「あ~……多分、駅裏のガールズ・バーの女の子じゃないすか?この近所に住んでて、出勤前に時々誘いにきてるから」

「何だ……営業か」
「ははっ、そうっすよ。達也さん女には甘いから。あぁして、カモられてんす。でも、わかっててカモられてんじゃないかな。あの人が本気になったら、女は落ちるっしょ。格好イイし、優しいし、強いし、料理は一流だもん。俺が女だったら、即行きますよ」
「お前は、男だろ」
龍介に睨まれて、白井が目を丸くする。

(だから、女だったらっつったのに)
心でそう思いつつ飯を食いながら龍介を見ると、玄関から目を離さずイライラしてるのがわかる。

(怖ぇぇぇ……っ)
白井は一刻も早くここを去ろうと、食べる速度を速める。

「じゃ~ねぇ~」
達也のご機嫌な声がして、玄関から戻ってきた。

「はぁ~、女の子はいい匂いがするなぁ」
デレデレした顔で、首を振りながら実感込めて言う。

「バカか、てめぇは」
龍介に呆れたように言われても、まだ目を閉じてる。

「あぁ…可愛いかった。沙耶ちゃんっ」
今度は両腕で自分を抱きしめた。

「今日、店行くんすか~?」
白井が、慣れたように聞いて来る。

「う~ん。どーしよっかなぁ」ご機嫌な顔のまま、首を傾げる。
「また、カモられますよ?」
「うるさいよ、お前はっ」

白井の頭をペチンと叩いて、さっきの続きで皿を流しに付け込んでいく。

「ご馳走様です!!」
白井が両手を合わせて、頭をペコリと下げて流しに皿を持って行く。

「よく躾てんな」
龍介がしみじみと言う。
実際、ここの学生達の食事の時の行儀がいいのには、龍介も驚いてるのだ。

「ったりめーだろ?ちゃんと、食べ物に感謝して食べるのが流儀ってもんだろ」

そういう龍介の前にはビールと酒のつまみがあって、学生達が次々入ってくる間も龍介はチビチビと飲み続けてるのだ。

皿を洗い終え、達也がコップを取り龍介に向けると、龍介がビールを注ぐ。
椅子に座りビールを一口飲んでから、煙草に火をつけて煙を吐き出した。

「うっめぇ」
「どっちが?」
「は?」
「ビールか、煙草の」
「どっちも」

少しの沈黙の後、龍介が口を開いた。

「行くのか?」
「は?」
「女のとこ」
「誰?」
「さっきの女」

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