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とあるアパートの管理人

4.残念ながら、一人身ですが?

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「こんばんは」
龍介が、慣れたようにキッチンに入って来た。

「わ~龍介さん、今日は早いっすね」
「今日も相変わらず、いかついっす」

学生達の賑やかな声に迎えられながらも愛想を振りまく訳でもなく、龍介は空いてる席に腰を下ろす。
初めて龍介を見た時は、その眼力の鋭さに皆ビビリまくっていたというのに、今では慣れたものだ。

獰猛な猛獣も、学生達の若い人懐こさに懐柔されたらしい。


「お、今日は生姜焼きか」
自分の前に座る学生の皿の上を見て、顔が喜んでるのがわかる。

「お前の好きな、里芋もあるぜ」
手早く器に里芋を移し、龍介の前に置いてやると又、顔が嬉しそうになる。

「達也さん、ごちそう様ですっ」
食べ終えた者から、順番に席を立って行く。

気がついたら、キッチンには達也と龍介の二人になっていた。
龍介がここに来るようになってから二か月が経つが、いつも食べるとすぐに帰ってしまう。
あまり自分と話をしたくないのかと、達也もそう思うようになってきた。

あの日のことは……。
龍介も、触れたくないのかもしれない。

それでもこうして飯を食いに通うのは、余程自分の料理を食いたいのだと思うと、それはそれで嬉しいものだ。

「ごっそさん」

龍介が、手を合わせる。
いつのまにか、ちゃんと「頂きます」と「御馳走さま」を、言うようになっていた。

食べ終わったのを見て、達也がビールを取り出しコップを一応……二つ出す。
目の前に座って自分のコップにビールを注ぎ、グイッと飲むと龍介が自分のコップにも注いだ。

「お、珍しい」
達也が目を剥いて驚く。

「ややこしい山越えたからな。昨日まで二十四時間体制だったんだ。いつ呼び出しあるかわからんかったから」

あぁ……そういうことだったのか。

こいつは、ほんと言葉が足りない。
マル暴に配属となれば、相手は暴力団だ。
危険な仕事で、気を抜くことも出来ないのだろう。
そんな中でわざわざここに足を運んで飯を食ってたのかと、達也は胸が少し熱くなる思いがした。

「明日は、非番だ」
又、ポツリとそんなことを言い出す。

「そっか、じゃ飲め、飲め。付き合ってやる。それとも、どっか飲みに行くか?」
「いや……ここでいい」

達也は煙草に火をつけて、ニンマリと笑う。

「ここじゃ、可愛いお姉ちゃんいないぞ?むっさい野郎なら、いくらでもいるけどな」
「俺は、お前とは違う」

ムッとした顔をした龍介がコップにビールを注いで、一気に飲む。

「何がだよ?」
「お前は、女がいりゃデレデレしてるからな」
「は?デレデレしちゃ悪いか?女の子は、可愛いだろーが。いい匂いして……こう、柔らかくて」
「その割にゃ、誰にも本気にならねぇくせに」

痛いとこをつかれて、達也はムッとする。

確かに……。どの女とも、続いた試しがない。
昔から、そうだ。

好きで、好きで、好きで……。そういう気持ちになったことは、一度も無い。
可愛いとも思う、優しくしてあげたいとも、守ってやりたいとも思う。
けど恋焦がれるような……そんな胸の奥から突き上がってくるような相手は、今の今まで一人もいなかった。

「っち……。お前はどうなんだよ?嫁さんと、ちゃんと恋愛して結婚したんだろ?」

煙草を灰皿に押し潰して、龍介に聞いてみる。
こいつが女を口説く姿が、全く想像出来ない。


そもそも、風の便りに結婚したと聞いた時は本気でショックを受けた。

「……上司に勧められた」
「……はい??」
「危険な仕事だからこそ、ちゃんと守る存在がいないと潰れるって……そう言われた」

それを聞いて、あまりにも龍介らしくて達也は脱力した。

「何だそれ……。そんなんで、結婚すんなよ。相手が可哀想だろーが。結婚てな、人生賭けてんだよ。相手の人、お前に人生賭けてきてくれたんだろ?」

「だから、一年持たなかったんだよ」
「愛してなかったのか?」
「……わからねぇ。嫌いじゃなかったし……可愛いとも思った」

嫌いじゃ無かったって……。
何だ、それは。

達也は呆気にとられて、しばらく龍介を眺めた。
眺めてる内に達也は、何だかその女性よりも龍介が哀れにさえ思えてきた。

「で、逃げられたってことか」

剣道バカで、強くなることだけに全てをかけてきた男は、それしか道を知らずに大人になった。

「お前な……。もう次結婚する時は、ちゃんと相手を愛してるって自覚してからにしろよ」

つい、呆れ果てたような言い方になってるのを自覚しながら、達也は又煙草に火をつける。

「お前は……もう、とっくに結婚して ガキの一人や二人はいると思ってた」
龍介がまた、ビールを注いで飲みながら話をこっちに振って来る。

「残念ながら、一人身ですが?」
「女好きなお前が、まだ独身だなんて思いもしなかった」

真っ直ぐにこっちを見る龍介の視線に射抜かれるようで、達也が居たたまれない気持ちになってくる。

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