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「●冬吾と澪☆番外編」
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冬吾が休憩室でコーヒーを買って一息ついていると、携帯が鳴る。

見れば澪からのメッセージだ。

―― 今から行くけど、お前は?

今日は大学時代の連中と居酒屋で集まることになっている。
といっても皆都合があるから、行ける奴だけが行くような軽い感じのだ。

半年に一回くらいの頻度で声がかかるけど、今日は行けるかどうか分からない。

―― ごめん。まだ少しかかる。顔だけ出せそうなら行くけど、分からない。

―― 了解

澪の返事を見てから、ふぅ……と一息吐き出す。

皆、頑張ってるのかな。

……俺も、頑張ろう。

大学時代の面々を思い起こして首をグルリと回し、コーヒーを飲みほして席を立った。

*

澪は会社の帰りに、いつもとは違う沿線に乗り換える。

駅に着いて改札を抜け、目的の居酒屋まで。
中に入って金石の名前を告げると、奥の座敷へと案内された。

「っすー」
「お、真柴!! 久しぶりー」

金石が手を上げるから、バチッと手を当てた。

「澪ちゃん、ほんっとイケメンっぷり変わってないねー」

大桑が、もう顔を赤くして言って来る。

「澪って言うな」
「ひゃはー、変わらんねー」

今日は大学の時の面子で気軽な集まり。

澪は一年ぶりに顔を出した。

大抵、金石が声をかけてくるのは大学時代と同じだ。
メンバーはその度に入れ替わるけど、もう社会人で仕事中心になれば学生時代のように簡単には集まらない。

「澪、久しぶり」

斜め前に元カノの杏果がいた。
大学を出てからは、初顔合わせだ。

「久しぶり。元気だった?」
「うん。元気だよ」
「仕事、頑張ってんのか?」
「もちろん。澪も?」
「うん。毎日、必死」

それだけの会話をかわし、お互いにクスッと微笑む。

「おー、やけぼっくい……?」

横からまた大桑がチャチャを入れて来る。

「やめてよ。私、彼氏いるし」
「あ、そうなんだ。残念だね、真柴」

俺にも冬吾がいるっつーの。

「今もモテ男なんだろ」
「もー、何なんだよお前。もう酔ってんのか?」
「毎日仕事でドヤされてて、色気のない日々なもんで」
「あ、そう」
「冷たっ」

メンバーを見ると、学部もゼミもバラバラで十人程だが、顔は見知ってる連中ばかりだ。
だが、あまりにも幅が広く、話をしたことのないヤツもいる。

さすが金石。
人を集めるのにかけて、情熱を燃やす男。

「お前、どんな人脈よ」

隣の金石に言えば、首を傾げる。

「俺はワイワイ飲みが好きなだけ」
「で、イベンターの会社に転職したんだろ」
「まぁな」

就職して二年目。
既に転職してるヤツもいる。

「御崎は?」
「今日は残業。顔出せそうなら来るってさ」
「今も仲良しなんだねぇ」
「何その、オッサンの言い方」

「おっすー」

そこへまた誰かが来た。

「あ、庄野」
「うぉー、真柴!!久しぶり~」

隣に来るから大桑が向こうに移動した。

「元気?」
「あぁ」
「お前、冷たいよな。俺が飲みに誘っても、一向に乗って来ないし」
「いや……だから」

だってさ、お前相手だと冬吾の機嫌が悪くなるんだよ。
他のダチならいいんだけど、どうも庄野はダメっぽい。

心当たりはある……。
でも、別に好きとかまで言われた訳じゃないのに。

冬吾って、凄く嫉妬深い。

まぁ……俺もそうなんだけど。

「あ、お前の会社Sビル担当だったろ?」

庄野が仕事の話を持ち出してきたから、助かった。

「うん。何で知ってんの?」
「……俺、同じくSビルに関わった久住建材なんですけど」
「え……」

澪の驚きの顔に、庄野が眉をしかめる。

「俺、言ったと思うけど」
「あ……ゴメン。社名まで記憶になかったわ」
「ひでー」
「それなりの大手だったのは覚えてた」
「このヤロウ」

首に腕を巻きつけてきてホールドしてくる。

……冬吾が居なくて良かった。

「……苦し、」
「あ、デジャヴ」

パッと手を離してニッと笑う。

「何が?」
「置き去りの刑を覚えとらんのか」
「……覚えてる」
「お前とイチャつくと、怖いからな」

意味深な言葉に、あはは……と乾いた笑いで誤魔化した。

「で、Sビル。お前も加わった?」

そのまま話題を他へ反らせる。

「いや。俺は企画だし、どっちにしろまだそんなのは加わらせてもらえない。俺の上司と営業が、散々バトってたけど」
「営業って、佐倉さんだろ?」
「え、知ってるの?」

知ってるも何も、直接商談したことがあるのだと言えば、物凄い尊敬の目を向けられた。

「うっへ……お前、スゲーな。うちの営業のトップだぞ」

へぇ……そんな凄い人なのか。
やり手だっていうのは、主任から聞いていたけど。

「いや、俺も上司付きだって」
「あの人、めっちゃ厳しいんだよ。……なんて。俺はまだ直接関わったことありませんけどね」
「ふーん。いつも爽やかなイケメン! ってイメージしかないや」
「そりゃ、営業様だし?」
「だよな~」
「カッコイイよなぁ~」

下っ端な自分達は、男としてもまだまだだと思い知らされると共感しあう。

上同士の軋轢なんかも、横目で見ているだけで参戦も出来ない。
自分もいつか、あんな風に堂々とバトれるのかと話つつ。

「とばっちり受けないようにカワスだけで精いっぱい」
「でも、飛んでくるだろ」
「そーなんだよ」

先輩や上司の機嫌によって、一日が左右される時もあるのだとか。
後輩も入って来て、少しは先輩としての格好をつけたいとか。
その後輩に舐められてる気がして、ムカつくのだとか。

ブチブチと少し愚痴めいたことを混ぜながらも、別に悲壮な顔をしている訳でもなく。
周りを見れば、やっぱり似たような話をしていた。


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SS始まりました!今回は、冬澪です。
色々と、チョロンと出てきますよ……(〃艸〃)
お目当てのキャラが出てこなかった時は、ごめんなさい。また次回に←
お休みしないように、出来る限り頑張ります!!
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