女性向け創作サイトリンク集B-LOVERs★LINK 人気ブログランキングへ

「●北見と佐倉☆番外編」
隣にいてくれ

隣にいてくれ 5

 ←隣にいてくれ 4 →隣にいてくれ 6
こういうことには照れる佐倉に、本当に苦手なんだと思う。

自分だって何でも平気な訳じゃない。
だが、ちゃんと言葉にして伝えようと思って始まった恋愛。

勢い余って押して、引かれて、押して。
腰が引けている佐倉を追い込むようにして、最後は頼み込むような形だったような……。

何かがあると逃げられるんじゃないかという不安もあったからこそ、まるで訴えるかのように言葉にしてきた。

「ちょっと待て」
「……え?」

何が待てなんだと北見が訝しむ。

「お前、目がヤバイぞ」

そう言われて、眼鏡を外して片手で顔を何度か擦る。

「ずっと会えなかったんで」
「毎日連絡はしてたろ」
「佐倉さん、素っ気ないから」

そうなんだよ。
メッセージの文だって短いし、甘い言葉なんか出る訳もなく。
電話で話す時も、会えるか会えないかという要点のみ。

そりゃ男同士なんだから……ってことも分かってるんだけど。

いや、それ自体がどうこうではなく、付き合う前と大して変わらないやり取りってことかな。

「何だ? 俺にハートの絵文字でも使えってか?」
「いや、さすがにそれは引く」
「じゃ、どうしろっつーんだよ」

口調はキツいが、怒ってるようじゃない。

「お前、不満があるならちゃんと言えよ」

不安そうな表情に、堪らず抱き寄せた。

「違う。不満じゃなくてっ……。前と変わらないから」
「前と変わらない?」
「いや、それでもいいんですよ。ただ、時々無性に佐倉さんに構って欲しい時があって」

同じ会社だからこそ、顔も見ない時が続くとジレンマが募る。

「俺も一緒だよ。……伝わってなかったか」

ごめんな……と、小さく呟く声に北見が自己嫌悪。

「あー、もう俺……女々しい」
「お前、弱ってるからな」

「そんなに弱ってますか?」
「あぁ、どーせ玉田の無理難題にずっと頭沸騰してたんだろ」

お見通しか……と、苦笑いするしかない。

「同じ営業だからな。あいつが仕事取るのに必死なのわかるから、悪くは言うつもりはない。でも、お前が参ってるのも分かるよ」
「それで充分です」

ほぉ……と息を吐き、佐倉の肩口に額を乗せた。

「情けないなぁ……俺」
「何でだよ。誰だって参る時あるだろ? サイボーグじゃあるまいし」

そういう時に自分の所に来てくれたのが嬉しいのだと言う。

「あのさ……こうやってここでくっ付いてる時間勿体ないと思うんだけど」

佐倉が耳元で囁き、ドキリ……としていると、目の前でビールをグビグビと飲み干す。

「寝るぞ」

さっさと立ち上がり後ろ側の首元を掴まれてしまった。

「佐倉さんっ、苦し……」
「愚痴はまた聞いてやる。ほら、来い」

立ち上がって佐倉を少し見下ろすと、ニッと笑う。

「俺よりデカくて、抱っこして連れて行けないわ」
「俺がしましょうか?」
「要らねぇ」

フッと笑って背中を向けてさっさと寝室に入って行く。

普段は甘さの欠片もないけど……ほんのたまに甘えてくれる時のギャップが堪らない。

*

ペニスを舐めながら後ろを自分で解している姿だけで、クる。

「さ、くらさっ……出るからっ」

北見が起き上がり、足の間に入り込んでいる佐倉の頭頂部の髪を掴んだ。

「抜いてないのか?」
「そんな気力さえありませんよ」
「枯れてんな」
「枯れてたら、勃たない」

北見が言えば、佐倉は勃起したペニスをジッと見る。
チュッと亀頭にキスをして、跨って来た。

「俺が……っ」

体を入れ替えようとすると、胸を強く押された。

「今日は黙って俺に任せろ」

ニッと笑ってゴムを破って素早くはめ、ローションをたっぷりと塗りつけて。
膝を立て、ゆっくりと挿入して行く。

「ホントは抜き合うだけでもいいんだけど。やっぱ……欲しい」

身を屈めてチュッとキスをしながら、腰を沈めて行く。

「うわ……っ、キツい」
「久しぶりだからな。耐えろ……っ」

眉をしかめながら悩ましい表情をしてこっちをジッと見る。

「その顔だけで出そう……」
「出すな。殺すぞ」

怖……っ。

目の前の勃起した佐倉のペニスを手で包み込む。

「あ、まだ……触るな」
「佐倉さんの、真っ直ぐだ」
「うるせ、ぇ……っ」

ゆっくりと少し腰を揺らしながら、埋め込んで行く。

はぁ……と大きく息を吐いたと同時に、ペタリと尻がついた。

中が馴染んでくるまではキツくて動けない。

佐倉が腕立てのように顔の両側に手をついて顔を覗き込んできた。

「お前が中にいる」
「搾り取られそう」

クッと笑ってキスを。
北見も両手を回して口を開け、舌を絡めながら手を滑らせて行く。

腰まで滑らせて尻肉をギュッと掴むと、佐倉の息が上がって来た。

「動くぞ」

唇を合わせながら囁く声に、ゾクリと来る。
まるで自分が抱かれているような、錯覚。

いや、攻め込まれている時は受け身だ。

佐倉が腰を回した途端、ズクッと下半身に直撃。
声を上げそうになるのを抑えながら、動きだした佐倉を見上げる。

雄の顔で自分を見おろし、膝を付けて上下に動き、攻め立ててくる。

「……っ……」

ギリッと噛みしめた歯の音が耳に響く。

「イくなよ……、まだ」

命令のように言い放つ。
ゆっくりとした動きに変え、こっちの顔を見ながら調整しているのが分かる。

まだだ……今は、まだ。
佐倉がこういう時は下手に動くと力づくで来る。

自分が主導権を取りたがるのはいつものこと。
元々そういうSEXをしてきたのであろうということは、何度も重ねて行く内に分かってきた。

嫉妬。

他の男の腹の上にもこうやって乗っかって、腰を揺らしていたのかと。

……俺を好きになってくれた後も。
こういう関係になるなんてあり得ないからと、他で性を発散させていたのだ。

佐倉がどんどん動きを早め、夢中になってきた。

「北見……きた……み…………っ……はっ……」

名前を呼びながら腰を揺らし、気持ち良さそうな顔でこっちを見る。

「あー……もう、ヤっらしい顔っ」

北見はもう堪らず背中を起こし、佐倉と対面になって腰を掴んだ。

「一回だけな……明日も仕事だ」

佐倉が両腕を回してきて、耳元で囁く。
甘い囁きのはずが、仕事ですか……。

北見はちょっとおかしくて、小さく吹き出しそうになりながら佐倉の耳朶を舐める。

「ゾクゾクすんなぁ……北見」

潤んだ目で見つめられ、覗き込むように間近で目を合わせてキスを強請って来る。

「……あぁ、もうあんたは……っ」

二人で激しいキスを交わしながらギシギシとベッドを鳴らし、荒い息を吐いて高みに昇って行った。


応援ポチ、有難う御座います。
にほんブログ村 BL・GL・TLブログ BL小説へ
にほんブログ村
人気ブログランキングへ
関連記事


総もくじ 3kaku_s_L.png お知らせ
総もくじ 3kaku_s_L.png 愛なんぞ、くそ喰らえ
総もくじ 3kaku_s_L.png ● 信史と秋也☆番外編
総もくじ 3kaku_s_L.png ● 勇次と隼☆番外編
総もくじ 3kaku_s_L.png ● 龍介と達也☆番外編
総もくじ 3kaku_s_L.png ●洋平と明良☆番外編
総もくじ 3kaku_s_L.png ●冬吾と澪☆番外編
総もくじ 3kaku_s_L.png ●内野と浩太☆番外編
総もくじ 3kaku_s_L.png ●堂本と拓篤☆番外編
総もくじ 3kaku_s_L.png ●北見と佐倉☆番外編
総もくじ 3kaku_s_L.png シリーズモノ〈番外〉集
総もくじ 3kaku_s_L.png パラレル
総もくじ 3kaku_s_L.png 頂きモノ
もくじ  3kaku_s_L.png はじめまして
総もくじ  3kaku_s_L.png お知らせ
もくじ  3kaku_s_L.png 視線が追う先に
もくじ  3kaku_s_L.png 溢れる想い
もくじ  3kaku_s_L.png 逢いたくて
もくじ  3kaku_s_L.png 愛を、くれ。
もくじ  3kaku_s_L.png 蜜月
総もくじ  3kaku_s_L.png 愛なんぞ、くそ喰らえ
もくじ  3kaku_s_L.png 恋のカタマリ
総もくじ  3kaku_s_L.png ● 信史と秋也☆番外編
総もくじ  3kaku_s_L.png ● 勇次と隼☆番外編
総もくじ  3kaku_s_L.png ● 龍介と達也☆番外編
総もくじ  3kaku_s_L.png ●洋平と明良☆番外編
総もくじ  3kaku_s_L.png ●冬吾と澪☆番外編
総もくじ  3kaku_s_L.png ●内野と浩太☆番外編
総もくじ  3kaku_s_L.png ●堂本と拓篤☆番外編
総もくじ  3kaku_s_L.png ●北見と佐倉☆番外編
総もくじ  3kaku_s_L.png シリーズモノ〈番外〉集
総もくじ  3kaku_s_L.png パラレル
総もくじ  3kaku_s_L.png 頂きモノ
  • 【隣にいてくれ 4】へ
  • 【隣にいてくれ 6】へ

~ Trackback ~

卜ラックバックURL


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

  • 【隣にいてくれ 4】へ
  • 【隣にいてくれ 6】へ
にほんブログ村 小説ブログ BL小説へ