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「● 信史と秋也☆番外編」
You are my angel

You are my angel 10

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ワインで秋也の肌が薄く色付いて行く様を見るのが好きだ。

イチゴが形の良い唇に運ばれて、秋也の体内に入る。

「俺もイチゴになりたい」
「…………お前、それよく言うけど。引くわ」

相手の全てを自分だけのモノにしたいという処から来ているんだけど。

中学から一向に変わらない自分に、呆れることもない。

病気だな……。
不治の病だ。
これから先も治らなくていい。

そこで、連絡をくれと言っていた男を思い出した。

「杉村が連絡くれって言ってたのを、忘れてた」
「え、マジ? 会いたい」
「国信のところに顔出そうって」
「あ。行く!!」

秋也の顔が途端にパァァっと明るくなるのを見ながら、携帯を取った。

『お、やっと連絡来たか』
「すっかり忘れてた」
『はぁ? ……ま、いいけど。明日は休みか?』
「……まぁ」

その間は何だと文句を言われるが、無視。

『あ、七原も休みだな?』

さすが。
だてに長い付き合いじゃない。

「そうだ」
『だろうよ。二人でゆっくりしようという魂胆くらい分かるわ』
「…………」
『七原に代われ』
「何でだ」
『お前と話しても、スムーズに行かない』
「やだね」

中学時代のように電話口で言い合いをしていると、秋也が横から電話を取った。

「あ、俺。何言い合いしてんの?」
『七原~~っ。元気か?』
「元気」
『ま、お前に何かあったら三村の声の調子で分かるけどな』

そこから二人で勝手に話を進めて行く。

「おい」

横から信史が何かを言っても、目を合わせるだけだ。

秋也が電話を切って、ニッと笑う。

「何勝手に約束してんだ」
「勝手じゃないだろ? 杉村がこの間言ったって」

その通り。

「明日の夕方集合!」
「お前……国信に会いたいんだろ?」
「そりゃ、会いたいよ」

ふーん。

「拗ねるなって。杉村にも会いたいし」

秋也が抱きついて来る。

「はー」

何だその溜息はと、秋也が耳元で笑う。

「お前とはずっと一緒だろ? 慶時や杉村は、それこそ滅多に会えないんだ」

御尤も。

「杉村が写真撮って、お前が画像加工してくれるんだろ?」

そうだった。
国信のジムのホームページを作る手助けをするという件で、連絡があったんだ。

ジムの経営は何処も厳しい。
プロの選手が居たって、例え世界王者を抱えていても次の選手が育ってこないと大したお金は動かない。

昔堅気の義父のやり方を、国信は変えようとしている。
生き残るために。

体の仕組みについて必死で勉強をしながら取り組んでいる。
ボウクササイズで生徒を集め、ダイエットに効果があると好評のようだ。
ホームページでも動画を配信して、アクセスはそれなりにあると言う。

HPを見たが、出来栄えは今一つ。
お金を払って業者に作ってもらっているのだから、それなり……でも。

「国信、必死で勉強してるらしいな」
「うん。この間、電話で言ってた。家族のためなら、何でもするって」
「俺はお前のためなら、何でもする」
「お前の何でもは、怖いんだよ」

秋也が頬にキスをして、顔を覗き込む。

「俺も……何かしたいんだけどさ」
「お前の場合は、下手動けないだろ。その前に国信が力をつけないと。だから、様子見とけ」
「うん」

秋也がボクササイズで、たまに通うだけでも影響はあるだろう。
それも事務所に確認を取ってからの話だし、国信自身が今は自分で何とかしようとしているのだ。

いくらTVタレントじゃないと言っても、ファンもたくさんいるメジャーなバンドだ。
個人の活動だけなら秋也と事務所だけの問題だが、メンバーにも波及すると思えば軽率な行動は出来ない。

何も、秋也だけじゃない。
五人の全員がそれを肝に、活動しているはずだ。



「おい。何考えてんだよ?」

秋也が甘えてギュッとしがみついて、耳や首筋にキスをしてくる。

「くすぐったい」

信史も笑いながら、お返しとばかりに秋也の顔のあちこちにキスをする。

そのまま秋也の唇にキスをすれば、自然と開く口。

舌を割り込ませ、甘い舌を吸い上げる。

くちゅ……となる音が耳に届くだけで痺れる。

触れて混ざり合う証の音。


「……っ」

秋也の体から力が抜けてから、体重をかけてソファーの背に秋也を押し付けるようにしたままでキスをする。

自分のシャツを脱ぎながらも、何度もキスを。

首筋を舐め、鎖骨をを舌が通ると、秋也が同じようにシャツを脱ぎたがる。

「まだ」

キスをしながら言えば、薄く目を開ける。
以前は怒って自分で脱ごうとしていたことも、今はしなくなった。

「じゃ、脱がせろよ」

言葉では言うが、待っている。

それだけで、悦びが湧き上がる。

俺はいつまで経っても、秋也のやることに自分を刻み付けておきたいのだ。

秋也を自分のモノにしたくて、バカみたいに悶々としていたガキだった頃。
こっちを向いてくれたことに悦び、次に誰かに取られるという不安。

秋也がそう簡単に他に目を向けるヤツじゃないのは分かってる。
そういう男なら、ここまで惹かれもしないし恐れもしない。

これも、一種の刷り込みなのかもしれない……。

興奮してきた秋也の足が腰に巻き付き、引き寄せて来る。

「慌てるな」

足を引きはがし、床に尻をついて目の前に来た秋也のスエットに手をかけた。
脱ぎやすいように腰を浮かせるのを見上げ、脱がせながら現れた肌に舌に滑らせていく。

少しずつずらしてはキスをして、舌で味わう。

「あぁ……もうっ、一気に脱がせろよっ」
「慌てるなって言っただろ」
「……お前、ネチこさに更に磨きがかかってきてんだよ」

ちょっと泣きそうな顔で言うから、ズキュン……。

そういう顔を見たくてこっちはやってるんだよ。
つい口元が綻ぶと、足が上がる気配がした。

「蹴るな」

膝を押さえ込むと、ムッとする顔。

それを無視して、またゆっくりと……。
スエットを少しずつズラしながら、愛撫を再開した。


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