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片想いのこじらせ方

片想いのこじらせ方 27

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「決まり……ね」

しばらくして開けた由利奈の瞳には、薄っすらと涙が見えた。

「帰って両親に報告するわ。……結婚出来ないって。それで、終わり」

震える唇で告げる由利奈の口調は俺を責めているようでもなく、自分に言い聞かせているようだった。

北見には、由利奈の後ろに心配のあまりせっつく親の姿が見えた。


ごめん……そう謝るのは、こういう場合どうなのだろうか。
北見はいつも気軽に言っていた言葉を言えずに、二人で沈黙が流れる。



「ねぇ、功英……謝って欲しい」

由利奈の方からそんなことを言う。

「謝ればいいのか?」
「えぇ。但し、いつものように軽い気持ちでなんて嫌よ」

由利奈なりの優しいケジメ。
本意は分からないけど、北見はそう思ったし……思いたかった。

体を引き、座敷の上に両手をつく。

「申し訳ありませんでした」

頭を下げ、由利奈に謝った。

しばらくそのままの姿勢で居ると、クスッと笑う声が聞こえる。
顔を上げると、眉尻を下げた表情で笑みを浮かべる由利奈が居た。

「仕事みたい」
「……ごめん」
「あ。今度は、いつもの軽い言い方」

ボソッと呟いて、チューハイを呑む由利奈。

「うん……確かに」

北見も呟いて、体を起して酒を呑んだ。

しばらく無言で手羽先を食べる。

「私も。……ごめんなさい」
「……うん」
「私、付き合いだしてからずっと……功英に養子のことを言えなくて。言ったら、引かれるかって思って怖かったの。見合いじゃないんだから、いきなりは言えないしね」

淡々と言う由利奈にとって、俺はもう過去になってるのだと感じる。

「もしかして、見合い話あったのか?」

親が絡めば、有りがちな話だ。
だから、親に会うことになったのかもしれないと気づく。

「そりゃあったわよ」
「俺、聞いてないし」
「言えなかったの。……なんだか結局、全部裏目に出ちゃった」

そうなんだ。

「一人娘だもんな……」
「そう、大変なの。まぁ……親のせいにするのは楽なんだけど。正直な処……計算もあったかな。親に家建ててもらって、近くに住んで子供の面倒も見てもらえて。いつの間にか……夢よりも、現実を勝手に描いてた」

結婚とは、毎日の生活だ。
女は現実的なのだと、長兄の奥さんである義姉が言っていた。
音楽で食べて行くにはまだ定収入が無くて、よく子供を連れて実家にご飯を食べに来ていた頃の話だ。

「由利奈が悪い訳じゃない」
「そう、どっちも悪くない。お互い、自分を譲れないってことね。これでも毎日、凄ーーく考えたんだから」

今日の由利奈は、対等な感じがした。
いや……俺が、ちゃんと見てなかったのかもしれない。

「私ね、功英の優しいとこ好き。細かいとこ気にしないとこも好き。背の高い処も、顔も、マイペースなとこも好き……。時々、無神経なとこも今じゃ笑える」

スッキリしたような顔で、クスクスと笑いながら言ってくる。

「私、ちゃんと好きだったんだな……って、今しみじみと思ってるとこ」

でも、別れる。

結婚に行きつくまでの壁を、お互いに自分で超えようとせず、相手に求めるから。

「俺、ちゃんと由利奈を好きだったよ」
「うん……ありがと」

由利奈がスッキリした顔で微笑んだ。



「ねぇ、功英。最後に言いたいことある?」

食べながら色々話をして店を出ようかという時に聞かれたが、すぐには思いつかない。
たくさん話しをしたし、気持ちもちゃんと言った。

「私はある」

北見が考えていると、由利奈がそう言った。

「何?」


「女の適齢期、舐めんな」


そう来たか……。

「あー、スッキリした」

苦い笑みを零す由利奈を、何故かこんな時に……愛しいと思った。

その彼女を幸せにしてやれない自分に、胸がチクリと刺した。

***

佐倉は男と目が合ってから、目を閉じて溜息を吐く。

「そんな顔しないで下さい」

そう言って、遠慮なく隣に座って来る。

「俺は、ココに呑みに来てるだけですよ」

牽制をしてみるが、多分……バレた。

「どっちでもいいです。……なんてね」

男が悪戯っぽく笑った顔で、少なくとも同類だと悟る。

「普通は知らんふりするのが暗黙のルールで礼儀、なんじゃないですか」

佐倉がピシャリと言えば、苦い顔をする。

「まぁ、そうなんですけど。……我慢できず」

男が手に持った酒をテーブルに置き、残った分を呑みほしてバーテンに追加を頼んだ。

「サクラ……って、あなたのことだったんですね」

前を向いたまま、ボソリと呟く男を横目で見る。

「どういう意味ですか」
「サクラちゃんは、人気モノですから」

佐倉が目を逸らし、煙草の煙を深く吸った。

「……ざけんな」

何が人気者だ。
皆、適当に飲んで、たまに遊んで。
それだけだろ。

「仕事の時とは違う佐倉さんだ」

佐倉がギロリと睨むが、悪びれた様子もなくニッコリと微笑む。

これだから嫌なんだよ。
同じ営業は。

相手の怒りをかわす術も、腹の中を上手く隠す術も知っている。

北見なんか、全部素直なんだ。
だから調子が狂う……。


「ずっと姿を見せなくて、復活したって」

……鬱陶しい。

「会いたかったんです。サクラちゃんに」

前を向いたまま話す男は、別に脅してるようには見えない。
まぁ、同類ならお互い様だ。

「そのサクラちゃんっての、やめろ」

前から気に入らなかったんだ。
本名そのままだし、可愛いと言われてるようで腹が立つ。

「じゃ、どう呼べば?」

どう呼ぶも何も……。
仕事の時は、普通に「佐倉さん」と呼ぶだろう。
けど、こんな場所で本名を感じさせられるのも好ましく無い。

どっちにしても、こいつは論外。

「仕事が絡む相手はゴメンだ」
「ですよね。……やっと見つけたと思ったらあなたで。嬉しさの後に、そう言われると思いましたよ」
「俺は、本当に呑みだけで帰るつもりだから」

一応、牽制は怠らない。
どう思われようが。

「俺も、今日は呑みに来たんで」

佐倉が顔を横に向けると、ニッと笑う。

「俺が担当替えになって絡んだのは一度きりでしたよね」

あぁ、そうだよ。
そしてこっちの担当は、高梁に変わった処だ。
問題でもない限り、顔を合わせることもない。

「名前、覚えてくれてますか?」

覚えてるよ。
仕事した相手の名前を忘れるなんて、無いだろ。

「青木雅治(マサハル)」
「下の名前まで? さすがだ」
「名刺を見た時、芸能人と同じだと思ったんだよ。見た目も、何となく似てるしな」
「……それ、よく言われるんですよね」


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~ Comment ~

自分に正直がきっと正しい

由利奈ちゃんはいいこですね。
私だったらその後に多分、巻き起こる痛み(あの時ああ言っただの何だのの繰り返しの挙げ句の果てに離婚とか)など考えもせずにその時の感情にまかせて泣き落としたかもしれません(爆)さすがに今はそうはしないだろうけど^_^;
2人共きちんと自分に向き合って冷静でしたね‥
由利奈ちゃん、今は辛くても幸せになってほしいな‥


さて、青木さんはずっとサクラちゃんを狙っていたのでしょうか~
佐倉さんは知らず知らずにフェロモン出しているのかな~!
kiri様!面白いです!


私信です。
はるかぜさま~!久々のqafトークにqaf愛を感じました~!
私はBrianとJustinが赤ちゃんを抱っこしたり面倒をみていたりするシーンも大好きです!Gusも凄くかわいくて…本当に続編が実現したらいいですね♪


kiri様!今日もありがとうございます!



(笑)

kiri様。
サクラちゃん、まだ気付いてないんですね。
> 北見なんか、全部素直なんだ。
> だから調子が狂う……。
なんかコト有るごとに、北見ー。北見ー。
自分、どんだけ好きやねん?
て、天からの声が聞こえました。

NoTitle

キチンとお別れできてよかった。
でも、ほろ苦いですね…(´∩`。)
仕方がないか。二人のタイミングがズレてたしね?

“恋のカタマリ”ではお嬢様ってのが良くわからなくて、小夜子ちゃんに対してピキッ!と青筋立ててましたが(^^;ワハハ…、由利奈ちゃんに対しては等身大の女の子として見てましたわ~。
一人っ子で、親が見合いを強引にセッティング、ってのは同級生にも聞いたことありますし、リアルに感じたのかな。
こうして親に追い込まれる(←適切でないかも)のは由利奈ちゃんだけじゃないんですよね。
親元を出られないって話はよく聞きます。一人っ子ならなおさら!
『一人娘だからとっとと嫁に出したったわい』って方もいらしたけど。

と、しみじみしたところで、北見クンはフリーになったことだし、さ、BLファンタジーの世界に突入ですね♪(←なんとまあwww)

“サクラちゃん”って!
もの凄くアイドル化してません?(笑)
佐倉さんが取引先の方とは無しでも、相手はどうなんでしょう?

そしてまた『以下、次号!(;。・`ω・。)キリッ』なのですね。
もちろん待ちますとも! o(> <)o ジタジタ

早く明日になあ~~れっ!

Re: 自分に正直がきっと正しい

MOMO様

由利奈ちゃんを、嫌な女に書くことも出来たんですが…。
BL枠の中では、女性特有の部分を描くと嫌悪感が更に増幅される現象があるのでw
ここらへんで(笑
普通に書いてもアレ(何?)なのに、更にに嫌悪感抱くようなのは避けてます…なるべく。
お話的に必要だと思った時だけ、書きます(苦笑

彼女も大人な女性。男の前で、女だって格好つけて強がる時はありますよね。
もう「別れる」って決めたんだったら、女の方がキッパリ!!心でどう思っててようがw
男の方がこういうとき、おいて行かれるんですよ…わりと( *´艸`)

さて、青木さん。佐倉さんにロックオンしたかったのか?
明日もこの続きです~♪

有難う御座ました☆

Re: (笑)

優様

うん。気づいてない…というより、正しくは「認めていない」というべきか?

惹かれて行ってるのは、もう最初から分かってるんです。
好みのタイプだって思った瞬間から。好みってだけじゃ、好きとは違うもんね。
今、中身を知って行ってる段階。

で、北見…ずんずん「素」で向かって来る。全く、普通に「好感のある先輩」としてw
北見もちょっと佐倉との会話思いだしてたでしょ?

こうやって、徐々に近づいて行ってるのですよ…ホホホ

有難う御座いました☆

Re: NoTitle

トーヤ様

佐倉の時のように、親同士顔合わせもして、結納もして…とまで行ったら、周り巻き込んで傷も深くなりますが。
北見の場合は、まだそこまで行ってなかった。
それでも、互いに傷は負っただろけど、それはもう恋愛には付きモノだということで。

一つの恋が終わって、多分女の子はもうすぐ次の段階へ目を向けてそう…。だって、結婚出来ない相手といつまでも…ねぇ?私の周り、コレで別れた女子わりと居るよ。

うん、由利奈ちゃんはほんと等身大の女の子として書いたつもり。
どこにでも居る…違うのは「養子」というキーワードかな?でも、たまに聞きますよね。
一人娘は親がとにかく煩いとこ、多いですね。
嫁になんか行かなくてもいい!ってパパもいましたけどw(で、行ってない

BLファンタジーに行くかどうか?佐倉は…佐倉が、頑ななんで(笑
急に方向転換はしないな…私のことだから(爆)
とにかく…アラサーリーマンを念頭に置いて書いたw

佐倉さんはモテます。男に…。(女にもモテるが、優しくはない  属性:隼)
その彼が一度も同性との恋愛をしなかった。そこが、問題でもありますのよ…w

有難う御座いました☆

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Re: NoTitle

鍵コメe様

恋の終わりは、辛いもんです…。

結婚話まで行くと、余計にね。
でも、二人とも「何がいけなかったのか」を、経験値に加え次の恋で生かしてくれると…。
え、北見くんの相手は佐倉さん?←BLだよww

由利奈ちゃん、どーしても最後言いたかったんだろうね。
会う時から「もうダメかも」って思ってて、その時は「言ってやる!」って決めてたかも…。
こういう時、男はポヤーン(爆

そう、eさんも頑張るのですよ!勇次が落ちてないか、目を凝らして←

青木も同じ営業。自分と同じ匂いがして、イラッな佐倉さん(笑
北見くんなんか「素」で向かってきますからね…。

そう。隼は♂にモテるタイプw勇次もソコらへんは、やっぱり心配。酒好きだし(笑
そういえば浩太も内野が言ってましたね…。こっちも容姿は隼を少々柔らかくした感じだし。

有難う御座いました☆

NoTitle

あー、そうか、由利奈ちゃん、せめてひと言、言ってやりたかったんだ。
うん、わかるなー。

お見合いだと即結果が出るし、すればするほど自分が冷静になっていく。
エネルギーも要るし。
でも由利奈ちゃん、150回以上お見合いしてほぼ理想の相手を見つけた女性もいるんだから(あ、私ではありません)。

今度はタイミングが合うといいナ。

北見君、曲がりなりにも好き合って別れるんだから、彼女の幸せ、ちゃんと祈ってあげなさいよ~~。
・・しっかしこんな場面で佐倉さんを思い出すとは。。


その佐倉さん、現在進行形でオカンムリ。青木さんだって営業だから先読みするしー。
あらら、ココでの変な(というか、本人知らない)あだ名、教えられちゃった。
うー、眉間にしわが寄ってるよ。。
お酒、飲み過ぎないでね。

Re: NoTitle

ますみ様

はい、最後に一言。
北見にとっては、忘れられない強烈な言葉だったかと思いますよ…。
今度付き合う時、相手の年齢が今まで以上に気になるだろうな。
知り合いに30代独身がいますが(♂)20代半ば以上の女と付き合うの怖いそうです(苦笑
独身主義のため、恋人作らず適当に遊んでますけどね。

また由利奈ちゃんも初めから仕切り直し!出来れば、好きな人と結婚出来ますように…。

北見は優しいんだけど、それが本当にマイペースなんですw

「サクラちゃん」は佐倉さん知ってましたよー。
最初のバーのシーンで、周りに呼ばれてた(苦笑
本人は、嫌みたいですね。なんか、サクランボみたいで可愛いイメージだもん。

有難う御座いました☆
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