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片想いのこじらせ方

片想いのこじらせ方 20

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DVDが終わるまでの間に、部屋の掃除をする。
そうマメな方じゃないが、一人暮らしも慣れてくるとそれなりに手際良く。
……と言っても、適当だ。

頭痛は少しマシになってきたし、公園にでも連れて行ってやろうか。
昼飯も食べさせなきゃいけないし、お菓子なんかも買ってやろう。

ベッドのシーツを剥がして新しいシーツを被せていると足音がした。
あ、終わったな……と思ったら、足に飛びついて来た。

「痛っ」

体ごといきなり飛びついて来られて、思ったより衝撃を受ける。

「風太!」
「ゆぢゅき! 終わった」

痛みで声を上げたが、風太はニコニコして終わったことを報告してくる。

はぁ……可愛いな、この野郎。

風太を抱き上げて、ベッドの上で腹の上に乗せる。

「公園行くか?」
「いいよっ」

まるで付いて行ってやるとでもいう顔。
プニプニの頬を軽く抓って、抱っこしたまま起き上がる。

「お昼ご飯も買いに行くか」
「りゃーめん!」

まだ「ラーメン」が言えない。
風太はインスタントラーメンが何故か好きだ。
前に来た時に、俺が食べてるのを少しだけやったら気に入ってしまった。

「ラーメンがいいのか?」
「いいよっ」

微妙に返事の仕方が違うが、これは風太のオハコ。

風太を見れば、目をキラキラさせている。
……断れない。

母親は凄い。
こんな目で見られて「ダメ」だって言えることが。

こんな小さい子の体に良いとは言えないだろうが、ま……いいか。

*

公園で遊ばせてる間に、ボーっと風太を眺める。

目を離すと何処に行くか分からないので、気が散らないように携帯も置いてきた。
ベンチに座って眺めながら、つい……結婚へと意識が流れていく。

あの時、彼女を好きだと言いきれば、俺の未来はこうなっていたんだろうか……と。
たまに子供を連れて、公園に連れてくるようなこんな休日が。

子供ができにくいと言ったって、努力したら可能性が無かった訳じゃないだろう。
いや……別に、子供のために結婚したかった訳じゃない。

家を守ってくれる存在が居てくれること。

その内、家もローンで買って、マイカー買って、少ない小遣いに少々の愚痴を零しながら同僚と酒を飲んで。
仕事して、残業、接待……疲れて帰って来て、飯と風呂。
早く帰れた時は俺が飯の支度をしたり、たまには外で待ち合わせをしたり。
時には喧嘩もして、口を効かず俺はソファーで寝る……なんてな。

そういうごく普通の小さな幸せを、俺は手放したのだと胸に落ちて来る時。

真性のゲイであれば、諦めもつくのか。

男しか愛せない。
男としかSEXが出来ない。

……そうだったら。
こんな風に揺れることもなく、自分の行く末をもっとしっかりと見つめることが出来るのか。

結局は、中途半端なんだよ……俺。

女はもういい。
結婚も、もういい。
それなりに傷をつけさせ、自分も傷を負って、そう思ってたってのに。

自分の未来には、仕事しか見えない。
隣に誰かが居るなんて、想像がつかないんだ。

そんな自分に呆れもするし情けないけど、そうさくさくと進める訳もないと自分を甘やかし続けている。

まぁ、いいか。
仕事があるんだ。
男として、そこは喜ぶべきことだろ。



風太が砂場で小さな子達と混ざって一生懸命に遊んでいるのを見ていると、自然と口元が綻んできた。

可愛いんだよな……。
ほんと見てるだけで、飽きないっつーか。

結婚しても適当に遊んでる奴もいるし、それは否定しない。
上手くガスを抜いた分、嫁と子供を大切にしている。
それを表面上の幸せだとは、思わない。

綺麗事を並べる程、純粋でもない。

けど、出来ないんだよ……俺。
彼女と付き合ってる時だって男と寝たいと思う欲望はあったけど、出来なかった。

俺って……真面目なんだな。


はぁ……。

上手くガス抜きが出来るなら、ちゃんと割り切れるなら……こんなにウダウダしないよな。

自分で自分を分析して、バカみたいだと空を見上げる。

今、想いが始まりそうな予感のする相手の顔が浮かぶ。
それと同時に、胸に来るチクリとした痛み。

大学時代、ちょっと近づきすぎて……距離をおかれた苦い思い出。

言葉にするつもりも無かったし、傍に居るだけで嬉しかったんだけどなぁ。
友人の中の一人で、二人きりになったことなんか無かったし。
同じ処に居て、同じ空気を吸って、同じ話題で笑って……愉しかった。
学校に行けばいつも姿を探して、見つけると嬉しかったんだ。

それが、ある日突然。
避けられ、距離を置かれ、目も合してくれなくなった。

気付かれたんだと悟るには、充分。
多分、俺から「好き」がポロポロと零れてたんだろうな。

北見に傾きかけることを意識する度に、嫌でも甦って来る。

あれはもう……勘弁だな。


あ……。

風太が玩具を取られた。
自分より大きな子なのに、取り返そうとして闘ってる。


頑張れ。
負けるな、風太。
取られたモノは、取り戻せ。

ベンチに座ったまま、微笑ましく応援しながら見ていた。
……が、母親が入ってきてしまった。
取り上げた子の親だ。

風太に謝って、玩具を返してる。

う~ん。
チビでも男同士の闘い。
もうちょっと見ていたかったと思う自分は、やはり叔父だからか。
親なら、躾けという責任があるもんな。

風太は何事も無かったかのように、また砂弄りを始めた。

いいな……お前。
立ち直り早くて。

またバカなことを思ってる自分に、今度は可笑しくなってきて笑えた。

*

昼飯は家にあったラーメンを作ってやり、少し冷まして器に入れてやると上手に食べている。

「熱く無いか?」
「あちゅっ」

それでも、唇を尖らせてフーフーと一生懸命に麺をツルツルと。

そこへ携帯が鳴り、見れば義姉だ。

『どう?』
「今のとこ機嫌イイよ。公園行って、お昼ご飯はラーメン」
『やっぱり』

ほくそ笑むような言い方をされた。

「あ、わかってた?」
『行く前から言ってたもの。ゆぢゅきのお家でりゃーめん食べゆ!って決意表明してたわ』
「もう俺、言いなりだよ」

佐倉が笑っても、風太はラーメンに夢中だ。

『しばらくしたら、お昼寝すると思うんだけど』
「わかった」
『グズると思うけど、添い寝してれば寝るわ』

知ってる……。
眠りに入る時、前も延々とぐずられた。

『じゃ、お願いします』
「了解」

電話を切って、風太の頭をグリグリと撫でる。

こっちを見上げた風太の淀みない目に、この甥っ子に恥ずかしく無いようにしないとな……なんて思った。



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~ Comment ~

ゆぢゅき!きゃーっ。可愛すぎです。
昨日から癒されまくりです。少し偉そうな態度で赤ちゃん言葉!こんな甥っ子に言いなりになってる佐倉さんもステキです。
学生時代にツラい経験があったんですね。それで気持ちが知れることを恐れて過敏になってしまう。でも北見くんとはどんどん「気持ちのいい距離感」が縮まっていってしまう。
悩め悩め~。
あーでもホントに癒されまちゅ( ´∀`)

佐倉氏の想い

kiri様
佐倉氏風太くんを通して色々な想いが駆け巡りますね。
真性ゲイならきっと楽?嫌々それも又、苦しいでしょうね。結婚して、子供が出来て、仕事もバリバリして。世間一般では幸せと言われる事が実状はそうでもなかったり。何が幸せなのかな?考える事はありますね。
佐倉氏もずっと悩んで離れていった友達に同じ失敗をしたくないから北見くんとの丁度良い距離感をはかったりして。踏み出せないよね。風太くんはそんな佐倉氏の心を和ませてくれる存在。昨日から好きだったセリフ「いいよっ」良いお返事です。ラーメン食べる決意表明も可愛い。内の甥っ子姪っ子はラーメンと言えず「ゆうゆ(私)ちゅるちゅるして」と言ってました。懐かしいです。
私事ですが、MOMO様の「私も子供が出てくるBLものが大好きです!」というコメントがとても嬉しかったです。MOMO様ありがとうございました。kiri様出来れば風太くんをレギュラーにしてくださいね(笑)

Re: タイトルなし

おみち様

ゆぢゅき……が、こんなに受けるとは(笑

>少し偉そうな態度で赤ちゃん言葉!←確かに!w

佐倉の過去のトラウマがチラリと…。
ここらへんが、彼の「片想い」がこじれた要因へと。

もちろん、北見にも言うつもりなど全く無いですから…時間がかかるのです。超、頑固!!
その前に「好き」だってまず認めることからですね^^;

有難う御座いました☆

Re: 佐倉氏の想い

美夕様

結局は、苦しみっていうのは個人個人で違う色を成してるということでしょうか。
ゲイの方から見れば「何言ってんだ」かもしれないし。
佐倉のような、気持ちと体が直結しない(恋愛対象は女で、体は男を…)場合は、それはそれでシンドイ。

彼にとっても、焦がれる恋=片想い これが、タイトルの意味なんですね。
それが当たり前だという固定観念が強い!!
決して、北見への片想いがどうこうってだけではないんです。

幸せも人それぞれ。けど、彼はそれ自体を描けない、中途半端さ。
アラサー世代ですので、若さゆえの勢いも無いし、中年以降の開き直りもまだない(笑

>出来れば風太くんをレギュラーにしてくださいね(笑)←笑
レギュラーまでは無理でも…時々出ますよ~♪楽しみにしてて下さい!

有難う御座いました☆

NoTitle

笑顔と、寝てる時だけは天使。
でも、それだけで癒される事、ありますよ。
この無垢な魂に好かれて、恥ずかしくないようにしたいと思う。

佐倉さんも、そんな気持ちなのかしら? 
風太くんにを見守りながら、淡く消えた夢を重ねて。

昔話が出ましたね。
そうかー、相手に気付かれたのか。 辛かったなー。 でも、相手の人、案外自分にもそのケがあるから気付いて逃げたのかも(出てこないから何でも言ってしま腐)。

どっちつかずを自覚して、でも、普通の中にいたくてウロウロ。
踏み切るまでが、いえ、踏み切ってからも足を取られそう。
今の状態がいつまで続くか判らないもん。 安定した場所、離れたくない。
恋心に通じる理屈じゃないけど、さ。


風太くーん、今度りゃーめん奢るから、ゆじゅき叔父ちゃの話、聞かせてっ♪

Re: NoTitle

ますみ様

この時期は「存在の愛」というそうです。
そこに存在することが「愛」そのもの…ですよね。
大人はこの存在の愛によって、知らずに自分を戒めることが出来る。

恥ずかしくないように。
それは色んな意味があって「自分に恥じないように」佐倉さんもグルグルしながらも前に進んで行くかなー。

佐倉の中にある、痛み。これは佐倉自身の痛みで、誰のモノでもない。
何も言わないで突然避けられることって、結構キツいと思うんですよね。
まだ文句なり何なり言われたら、腹たてるなり何かしらリアクションも取れるんだけど…。

>ゆじゅき叔父ちゃの話、聞かせてっ♪←半分くらい、何言ってるか分からないかも(笑

有難う御座いました☆

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Re: NoTitle

鍵コメe様

邪気のないキラキラのお目々で見上げられたら…。降参ですねww

そう。公園って、色んなこと考えさせられる場所のような気がします。
自分の子なら、そっちばかり見てしまうけど…。
家族や、犬の散歩させてる人達を眺めながら、客観的に自分を見るような感じ?

そういうイメージがしたので、書きました。

うん、向井も言ってたよね。
普通の人間にだって色々あるんだって。

佐倉の場合、どっちにも属してなくて、どっちにも属している自分。
そこの処で、ウロウロしちゃってます。

開き直ることも出来ず、想いだけが少しずつ溜まって行くような…。

佐倉の過去は、隼や明良、拓篤…など過去キャラからすれば、そう驚くようなことじゃない。
でも、佐倉にとっては傷がついた出来事なんですね。
傷の深さなど比べるモノでもなく、自分自身のモノだし。

こうやって時々表に出てきてはチクリと刺すようなこと、誰にだって有り得るかな…と。
このトラウマが、結構このお話の肝ですw

>絶対に気持ちを悟られないようにしてしまう佐倉さんの気持ち。よくわかります。
分かって下さって、嬉しいー!
BLなので、早く恋愛に!!って方もモチロンいらっしゃるでしょうが…。
最初にお話したように、急かされようが…佐倉の気持ちに寄り添って進みます!
こちらこそ、どうぞよろしくです~。

有難う御座いました☆
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