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視線が追う先に

8-【信史15歳/6月】

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「三村~」

部活に行こうと教室を出たとたん、声がした。
振り返ると七原が追いかけてくる。

「部活行く?」
「あぁ」
「んじゃ、終わったらちょっと三村ん家寄っていい?」

ちょっと甘えるように、顔を覗き込んでくる。
いや、甘えるように……というのは、こっちの勝手な思いだ。

七原は、これが普通なんだ。
信史は頭をブルブルと軽く振って、そんな邪まな思いを振り切った。

「何?」
頭を振る信史に、秋也が又顔を近づけてくる。

「……何でもねーよ」
すぐ近くにある秋也の顔に、心臓がはねる。

「で、行っていーの?駄目なの?」

同じクラスになってからというもの、秋也がとにかく人懐こいということを信史はつくづくと思い知った。
始業式に言葉を交わしてから、あっと言う間に仲良くなった。

いや……懐にするりと入り込んできた、とでも言うべきか。
これだけ人懐こい奴が二年もの間視線を合わすだけだったのが、今では不思議に思えてならないほどに。

結局、秋也に甘えられて(?)家に寄ることを、承諾した。


正直に言えば。
本当のことを言えば。
……そう仕向けたのは信史自身だ。

今どきパソコンが家に無いという秋也に、ファンのギタリストの曲をダウンロードしてやろうかと誘ったのが始まりだ。
欲しかった曲が簡単に手に入ったことにいたく感激した秋也が味をしめ、欲しい曲があるとこうして信史に頼ってくる。

もうすぐ引退する部活。
三年生はすでに受験に向けて、部活に来ない奴の方が多い。

基本的に自由参加。

その部活に、熱心な部員でも無い信史が向かうのにも実はそれとなく……の、理由がある。

*

信史は部活を終えて、足早に秋也のいるグランドに向かった。

来月に開催される最後の地区大会に向けて、秋也が練習に励んでいるのだ。


――七原の跳ぶ姿が、見たい。

それとなく……の理由。

しなやかな肢体が、宙を舞う。
その瞬間が好きなのだ。

理由なんて、どうでもいい。
ただ、見たいのだ。

七原の跳ぶ姿を見ている、他の女子達と同じように。
その瞬間のために半分は部活に行っているということを、あいつが知ったらどう思うだろうか?

一年の初めの頃は、ただひたすら走っていた。
そのフォームが綺麗で、思わず見とれた。

見とれる……そういう感じがしたのは生まれて初めての経験で、目が知らずに追っていた。
グランドを横切って部室に入ろうとする七原に、すれ違い様思わず声をかけてしまったこともある。

驚いた顔をした七原。
振り返ると小さく片手でガッツポーズをしているのが見え、小さく声にだして笑いがこぼれた。


目の前で跳躍する七原が、背中を反らしてバーを越える瞬間。
女子達がため息を漏らしているのが伝わってくる。
その気持ちがわかる自分に少し複雑な気持ちが過るが、あの跳躍の美しさは絶対に敵わないと素直に思える。

一年の頃は細っこいだけだったのが、今では細いながらも筋肉がつき、まるでマラソン選手のようなしなやかさだ。
背だって自分より低いという印象があったのが、実際は自分とあまり変わらないくらいに成長している。
同級生に成長も何もないのだけれど、ただ見ていた頃と今との違いを比べてみたりして……。

何だろう……これ。

気付くと、いつもそんなことを思う。


「七原か」

後ろから声がして、信史は振り返った。
小学校以来、数年ぶりに同じクラスになった杉村弘樹がそこにいた。

ニヤリとした含み笑いを浮かべているが、嫌味が無い。

「なんだ、杉村か」
「七原ファンと一緒に、見学か?」

向こうにたむろしている女子生徒達を、顎で示す。

「今日、あいつと約束してるから。待ってんだよ」
「それにしては、まぶしそうに見てるな」
「まぁな。跳ぶとこは、一見の価値ありだぜ」

その瞬間、杉村が驚いた顔をした。

「何だよ?」
「いや……お前の口からそーいう言葉を聞くなんてな」

杉村の驚きは、茶化している訳じゃない。
信史の表情に毒が無く、素直に言っていることを感じたから。

何処か人を見下しているような……同級生たちに自ら一線を引いたような印象しかないこの三村が、素直に七原を認めていることに本気で驚いていた。

時に大人をもくったような態度を取る、冷めたような印象は小学生の頃からだった。
それが、七原にだけはどうやらカンが狂うというような様子を遠巻きながらもここ最近見ていて、杉村は面白いと思っていた。

「お前が素直なんて、俺初めてかも」
「酷いな。ま、素直なんて、俺らしくないか」

自嘲するように言う信史に、杉村は少し嬉しくなった。


三村信史と七原秋也。


性格的にも、真逆と言っていいほどの二人。
二人で一緒に並んで歩く姿は、このところ女子達の注目の的になっている。

他の者に対しては威圧感を与える三村の態度が、七原を前にすると崩れる姿に気付いているのは自分だけだろうか?
弘樹は、真っ直ぐに秋也を見ている信史の横顔をチラリと見る。

まぁ……素直な三村も悪く無いな、と心で思った。


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Re: ひょっとして

鍵コメa様


あ、本当だ…。直しましたーー!!
また見つけたら、教えて下さい♪

それにしても、過去作読んでると…変な脂汗が出ますww

有難う御座いました☆
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