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kiriの【R18】BL小説置き場

愛と、エロと、心理描写重視の大人BL。基本、ハピエン。男同士の性描写を含む恋愛話ですので、18才未満(高校生含)は、閲覧しないようにお願いします!尚、趣味の個人ブログですので、誹謗・中傷はお断り。こちらで判断次第削除します。

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【イラスト】ゆーじが悶絶した、ショタ隼

★イラスト★

皆様。
連載中は、色々とコメントや拍手、ポチ、有難う御座いましたm(__)m
SSが終わっても、再読やらポチもして頂いて、感謝です!
(拍コメのリコメ、もうちょっと待って下さいね(>_<))

今回のSSは、チビの頃の勇次と隼も書けて楽しかったです。
こういうのは、やはり幼馴染モノの良いところですよねー。

勇次がチビ隼に悶絶しているシーンが数々ありまして。
その内の一つ。
風呂上がりの隼を、ういちろ様が描いて下さいました。
多分、腐女子様方にオネダリされたのだと…(笑

では、先にドーゾ!!

【めっちゃ強いねん】

t-hayato-tin1.jpg
(版権はういちろ様に有ります。無断転載・持ち出しは禁止)

こちらは桃で大事な部分が隠されております…が。
ういちろ様宅では、桃クリックで現れます……フフ。

よろしければ【りんごあめBlog】←こちらへ飛んでクリックしてみて下さい……(〃艸〃)

はーーーーー。
癒されるぅぅぅ……。

なんでこんな可愛いの描けるんでしょう。
抱っこしてほっぺにブチュ―ってしたいっ。
香苗姉のように鬼畜と言われても。


タイトルに「ショタ隼」と書きましたが。
勇次は当然、チビだった隼を健全に「可愛い」と思って悶絶してますので、タイトルに偽りアリ…ですね。スイマセン





――以下、どうでもいー話(興味無い方はスルーで)

この間の土日、イベント系の方のお仕事へ出向き(人手が足りず、このところ続いてます)
普段デスクワークでヘナってるので、体力がなく疲れております……が。


その1【凶悪ヨチヨチの件】

そのイベントにて、凶悪な顔(←失礼)のチビっ子に遭遇しまして。
鉄砲を片手に持ち、歩きながらずっと撃ってるんです。
音のする玩具で、パヒュパヒュ鳴らしながら、ヨチヨチと……。
多分、やっと1才くらいの男の子。

これぞ、ちびっ子ギャングを全身で表現してるような可愛さ❤

もうね、凶悪顔(しつこいが大事)で、片手で鉄砲持ってヨチヨチ…。(りゅーすけの小っこい時を想像してしまった)
そのギャップに、勇次と同じくはげしく悶絶しておりました。
めちゃくちゃにヤンチャで、お母さんが大変!!←それも可愛いと思う無責任さも勇次と同じ
お母さんが怒ると、無表情で鉄砲でパヒュパヒュ=私、悶絶

はぁ…天使のように可愛い子は、可愛くて当然。
でも、凶悪顔でヨチヨチって、なにぃぃーーーーー?
ずっと「可愛い、可愛い、可愛い過ぎる」と、仕事中一人で騒いでいた私です。
これ書きながら思い出して、また悶絶中…。あー、また会いたい…。



その2【あいつの方がガタイが…の件】

そして!隣のブースには20代後半あたりのイケメン男子二人。
短髪シャープと、ちょいクリクリ頭の甘さ。。。
隼と勇次みたいなビジュアル(私の脳内変換)だなーと、密に思ってたんです。

突然、隼っぽい子の言葉が耳に飛び込んできました。

「あ、僕は結構ガリなんですけど、あいつはガタイがデカいので」
と、向こうにいる勇次っぽい相棒を指さす。


なんだとーーーっ。


当然ですが腐女子なものですから、目を細め…しっかり二人のガタイ、チェック。


……本当だ!!


僕は結構ガリなんですけど、あいつはガタイがデカいので
僕は結構ガリなんですけど、あいつはガタイがデカいので
僕は結構ガリなんですけど、あいつはガタイがデカいので
僕は結構ガリなんですけど、あいつはガタイがデカいので



仕事中、ずっと脳内リフレイン。

あ、皆様引かないでね。

もうね、疲れて脳が変。
こんなくらいの楽しみがなくちゃ、やってられん!!



はい、余計な話はここまでにします。





今回のSSは、最初は10話くらいのつもりで書いてたんですが。
(いつもSSの書き始めはそうなんですけどね)

チビっ子の二人とか、隼の先生姿とか、勇次の仕事&チビ隼の悶絶とか書いてたら…30話超えました。

ニューキャラの慎之介、勇次の兄(和兄ちゃん)勇次父…と、初顔出しのキャラもありました。
勇次ファミリーの中で昔と変わらず、違和感なくそこに居る隼を書けて良かったです。

中々時間と気力が無い状態ですが、また何か妄想して書きますので。
しばらく待っていて下さいね。
待って下さってる方がいると思えばこそ、書けるのです(^^)


皆様。
いつもいつも応援、有難う御座います。

ういちろ様。
いつもいつも、素敵で可愛いイラストで癒しを有難う御座います。



多謝。




kiri





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俺たちのままで 31(終)

俺たちのままで

「絶対にお前を失うような真似はしない。誓う……。だから何があっても、勝手に自己完結して俺から逃げないでくれ」

あやすように隼の後頭部を撫でながら、耳元でそう囁く。

どんなに絆を深めても、これが俺達の間にある境界線だ。
何の証もない繋がりの前じゃ、胡坐をかくことが出来ない。

でも俺達は、それでいい。

「ゆーじ」
「ん?」

「子供欲しい?」
「自分の子供を欲しいとは思ったことないな。あー、でもお前にそっくりな子供は見たい……ってことは思う」

何だそれ……と、隼が小さく笑っている。

「だから翔に賭ける」
「くっだらねぇ、ダジャレ」

今度は声に出して笑う。

笑えよ、隼。
お前が笑うから、俺は犬や猫の鳴き声を真似して聞かせた。
変な顔したり、下らないことを言ってみたりもした。

泣き虫な隼が、ゲラゲラと笑う顔は可愛かった。

「翔に似たら、お前に似てるだろ」
「どっちに似るかなんか、分かんねぇっつーの」
「優にも希望あり」
「あぁ……親父か。祖父ちゃん似って、確率低っ」
「俺の天パは、じいちゃん似だぞ」

自慢すんなと、また隼が笑う。

「でも、兄貴の子でも、翔の子でも、可愛いだろうな」
「そうだ。目いっぱい可愛がれ」


隼が全身で甘えて、体重をかけてくる。

細いくせに重い……けど、幸せの重み。

「……なに唸ってんだ。重いんだろ」

クスクスと笑いながら、頬にキスをしてくる。

「てめ、わざと体重かけてんな」
「……俺は、重いんだよっ」

そう言って、唇に吸い付いてきた。

あぁ、そっちの重い……か。

「いいぞ。全部、俺に寄越せ」

昔と同じことを言って、隼の舌をさらって吸った。

*

ベッドに行くのもどかしく、服をその場で脱がせ合う。

キスが激しくなって行くと共に、隼の表情が妖艶に変化する。

この瞬間……俺は、過去に嫉妬する。

普段は見せない色気をまき散らす隼に、一体どれだけの男が翻弄されたのだろうと頭を掠めるのだ。

男の攻撃的な、今から食ってやるとばかりの色気。

「は……勇次……、触って」

露わになった下半身を擦り付けて甘えてくる。

「ん……お前のも一緒に」

耳元で囁かれ、勇次は言われるままに互いのペニスを合わせて擦る。

「あ……気持ち、い……っ、グリグリってして」

腰を揺らして、頬に目にキスをして、唇を合わせてくる。

「もっと……強く……」

汗ばんできた隼の尻肉をギュッと掴むと、首を仰け反らせる。
その喉元に舌を這わせ、顎のラインを舐め、そのまままた深いキスを。

「あ、……中も……弄って」

自分で尻肉を開くようにするから、グワン……となった。

こうなるともう、隼は直情的に来るのだ。

一旦降ろし、ソファーの上に強引に寝かせ、ローションを取って上に覆いかぶさる。

「欲しいか」
「……俺のだろ?」

薄く微笑み、足を腰に巻き付けて引寄せられる。

「あぁ、お前のだ」

そう言って、ローションを手に取っった。

*

ソファーの上で絡み合う。

「ゆ、じ……俺の体、気持ちいい?」

上に乗って腰を揺らしながら、首を傾げて聞いてくる。
エロさと幼さが合体して、危うく出そうになった。

「そーいう顔すんな……」
「気持ちいいか……確認してんだ、ろっ」

腰をグラインドされて、勇次が目をギュッと閉じた。

「どうだ、おらっ」

オラオラと、腰を揺らす。

「……ヤ、バイって!!」

容赦なく腰を使われて本当に出そうにり、隼の腰をガシッと掴んだ。

そのまま起き上がり、隼を下に敷く。

「エロエロすんな」
「エロエロ真っ最中だろ」

「……泣かす」

隼の片足を肩にかけて言うと、あ……と声が漏れ、もう泣きそうな顔になった。

グワ……と噴き出すような征服欲。

これは、誰にも感じたことのない感情。

勇次は腰を引き、打ち付けた。

肉のぶつかるような音が、だんだん速くなって行く。

「あ、ああ……っ……」

仰け反る隼の腰を持ち、容赦なく打ち付ける。

あぁ……スゲェ……。
セックスって、スゲェ。


「あー……ゆーじぃ……そこっ…………もっと、擦……って」
「もっとか」
「ん、ん…………は……ぁ…………気持、ち…………」

乱れて、潤んだ目で、俺を見上げる隼。

手が自分のペニスに伸びてきた。

イきそうなサイン。

勇次はその手を取り上げ、繋ぐようにして圧し掛かり唇を塞ぐ。

「…………っ…………イ……く」
「俺、も……っ」

キスをしながら激しく追い込み、隼が震えたのを感じた後、勇次も絞り取られるような隼の中で達した。

*

二人で全裸のまま、また一緒に写真を見る。

「この二人」

隼が指で示す写真の隅に、頬にキスをしている男同士がいた。

「あぁ、向こうのスタッフだよ。家族連れて来てる人もいたからな」
「オープンにしてんだ」
「仲良かったぞ」

ふーん……と、写真に見入る。


「向こうで色んなところに顔出ししたんだけどな。ゲイカップルも結構いた」
「……うん」

隼がポテンともたれてきた。

「さっきは、女といちゃついてるお前にちょっと動揺しちまった」
「いちゃついてない」

即座に否定すると、フッと薄く微笑む。

「けどさ……昨日、お前の家で過ごしたのを思い出して」
「うん」

「お前の家族と一緒に過ごすと、少しずつ解放されて行く気持ちになる」

そうか……。
勇次はもたれかかる隼の頭を手で囲むようにして、キスを落とす。

「皆、自分のテリトリーがあって、悪く言えば自分勝手で。でも、それに目くじらを立てない寛容さというか緩さというか……」

そこで言葉を切り、こっちに視線を移す。

「要するに。俺の中の自分勝手な申し訳ないって気持ちは消えなくても、俺たちは俺たちでいいんだってそう思えたってこと」

お前のその、申し訳ないと思う気持ち。
そんな負い目なんか感じるな……なんて思うのは、ノンケの傲慢さだってことくらい、もう分かってる。

避けては通れない年齢になってきたんだから、気になるのは当たり前だ。

その度に、お前は軋む胸を抱えて、それでも日々を過ごして行くのだろう。
俺を受け入れるという選択をした時点で、覚悟していたことだとしても。

もっと年を重ねて行けば、少しずつ薄れて行く……。

「そうだ。俺たちのままでいい」

俺に出来ることは、その小さな不安をその度に取り除けるようにすること。
言葉で、態度で、お前が大切だと伝えて行くつもりだ。

「いつか一緒に向こうに行って、式でも挙げるぞ」
「また、それ」

否定しないってことは、単に恥ずかしいってことだ。

「まぁ……日本でも同性婚が認められたら、速攻で籍入れる」
「……じーさんになっても?」

俯いて呟く隼の頭を引寄せる。

「いつだっていいだろーが。生きてる間なら」


<終>

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俺たちのままで 30

俺たちのままで

風呂から上がってビールを飲みながら、ノートパソコンをソファー前に持って来る。

パスを入力して、しばらくしてからもう再び入力して、更にもう一度。

「三重ロックかよ。えらい厳重だな」
「三村が作った」
「なるほど……。あいつ、七原守るのに必死か?」

「お、出た」

ビールを飲みながら、開いたフォルダーを一緒に見る。

「七原、飲み過ぎた?」

写真には、陸朗に全身でもたれ掛って寝ている七原が写っている。

「疲れが出たとこにアルコールで眠気が来たんだろ」
「隣に陸朗が居るからか」
「メンバーと居る時は、あいつ絶対潰れないからな」

次の写真には、その陸朗に背負われた七原がいて、隼が吹き出す。

「陸朗の顔!! すんげー迷惑そう」
「他のみんなグタグタだ」
「なんだかんだ結局、七原には甘いんだよなぁ~」

写真にはメンバーだけじゃなく、たくさんの人が写っている。

「川ちゃん、撮り過ぎ」

勇次が写真をスクロールしながら呟く。

「どんだけ撮ってんだ」
「次のアルバムの特典に付ける前提だったからな」
「陸朗のは、七原背負いの嫌っそ~なのがいいんじゃね?」

二人で写真をスクロールして見ながら笑っていると、勇次の頬にキスをしている女の写真が出て来た。

あ……っ、と小さく漏れた声を聴き逃してはくれなかった。
スクロールの手を上から押さえ込まれてしまい、その上で手が顔に伸びて来た。

「い……痛い、痛い!!」
「ここか? あ?」

女のキスしたであろう場所を、ギューッと抓る。

「あほか!! 向こうじゃ、挨拶代わりにやるだろうがっ」
「いやいやいや。見ろ!! デカい脂肪を、押し付けて来てんじゃねぇか」
「よく見ろよ。メンバー全員で写真に納まってんだろっ」
「じゃ、何でお前にだけキスしてんだよっ」

「……隣にいたからかと」

その答えに隼が鼻で哂った。

あぁ……たまたまだ、と言えば良かった。

写真の女はアジア系で、胸の大きく開いた服。
デカい胸を押し付けるようにしているから、めちゃくちゃ肉が盛り上がって見える。

「この乳お化けに、誘われたろ?」
「あー、まぁ社交辞令?」

誘われたんじゃねぇかと、足を蹴られる。

俺、何もしてないんだけど。
心でブツブツと呟きながらも、本当に何もしてないのだと開き直る。

「これも仕事だ」
「出た。男の常套句」
「お前も男だけどな」
「俺は、こんな乳押し付けられたら生理的に無理な男だ」

隼が顔を近づけて、ジッと見つめる。

「……この女、日本人か?」

イエス……と答えて、ため息を吐いた。

はは~ん……と、隼が腕を組む。

「どこぞのお偉いさんの関係か」
「その通り」

どうりで……という表情で、こっちを見る。

「仕事ってのも、エライ人の関係で無下に出来ないのも分かってる。これくらいで一々目くじらを立てるつもりもない」

写真を見ながら、上から目線で言われる。
抓ったり、蹴ったりしたことは目くじらじゃないのか?

「けどさ。ムカつくもんはしょーがねぇだろ。お前をベッドに誘う気満々の、この媚びたツラにな」

女の写真を指で拡大してジッと見ている目は、酷く冷たい。


怖……っ。

けど。
対、男だと強気で押し通すくせに、対、女だと……敏感に反応して弱気になってグルグルが始まる。

隼は女姉妹がいないし、親しい女友達もいない。
学校の生徒は女というより生徒として見ているようだし、先生も同僚以上ではないだろう。

身近な女といえば、母親……だ。

故に、どこかで神聖化している部分があり、同じ土俵の上に立つということが本能的に出来ない。

「俺が万が一でも女と浮気したら、お前は俺の前から居なくなるんだろ」

勇次が冷たい目の隼に告げれば、すぐに目線を下げた。
……その瞬間、ブルッと震えがきた。

あー、怖い……。
居なくなるという現実が、サッと脳裏を掠めた。

一度、隼を切り捨てるようにした過去が甦る。
もう、あんな想いは二度とゴメンだ。

堪らずに隼を強引に引寄せ、足の間に入れ込むように後ろから両腕を回して抱く。

「想像しただけで恐ろしいわ」

はぁ……と息を吐き、隼を閉じ込めるように体全体で包み込む。

頬へのキスや胸を押し付けていたことじゃなく、女の肉欲めいた、絡むような視線や表情が棘のように刺さったのだろう。

恋愛というだけでなく、肉体的にも異性である「女」をそういう目で見ることのないセクシャリティー。
隼の目にその性がどう映っているのかは、俺には分からない。

ただの嫉妬とは違う、複雑な感情。

その感情だけは、本当の意味では理解してやれないのだ。

「疑ってなんかねぇよ。後ろめたさがあったら、一緒に見ようなんて言わねぇしな」

隼がボソッと呟いて、巻き付いていた手を引きはがして体を反転させた。
そのまま勇次のスエットの中に、ズボッと手を突っ込む。

「コレは俺のだよな?」

急所を握ぎられてしまい、抵抗する気も起きず、コクコクと頷く。

「当たり前だろ」

そう答えれば隼はニッと満足そうに微笑んで手を離し、対面で膝の上に乗っかってきた。

「他で使うなよ……絶対。お前が最初に、俺のだっつったんだからな」

甘えてしがみ付いてくる。

「全部お前のもんだって言ってんだろ」

うん……と呟いて、額を肩に乗せてジッとしている。

またグルグルしてんのか?
そう言いかけた時、小さく息を吐く音が耳元で聞こえた。

「女抱いたら、子供出来る可能性あんじゃん……」

消え入りそうなくらいの小さな声でそう呟く。

そうだな。
望む、望まないに限らず、男と女ならば――可能性がある。

隼がグルグルとしているのは、何度も想像したからだろう。

理由がどうであれ、誘惑は確かに多い。
もし酔っていたり、何かの弾み……だったり。
その瞬間の男の性を、同じ男の隼は分かっているのだ。

「お前そっくりのガキが生まれるのかと思ったら、俺は……」

その先は言うな。
聞きたくない。

「わかってる」

言葉を遮るように、被せた。

「理屈じゃないんだよ。お前には、絶対に分からない」

断言するように言われても、違うとは言えない。

そうだな……と答えて、堪らなくなって両腕でキツく抱きしめる。


ただ女が、頬にキスをしただけ。
女の象徴である、乳房を押し付けただけ。

ただ、それだけ……だ。

だが、隼が不安を感じるには充分なんだ。

自分には無い、柔らかな肉体で男を誘う女の顔、に。


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俺たちのままで 29

俺たちのままで

「俺は曲しかつくれなかったんだよな……」
「へ?」

呟きに、隼がこっちを見る。

「ただ色んな音を合わせて、それを楽しんでた」
「今更だろ」

「でもそれは、マスターベーションと一緒だ」

隼がこっちを見たまま目を瞬かせ、しばらくして意味が理解出来たのかフッと笑った。

「自家発電で、自己満足ってことか」
「あぁ」

それは大事だと思うし、自己満足は誰にだって必要な部分だ。

「プロという世界はそれじゃ通用しない」
「……だな。表に立つお前らのために、陰で動いてる人達にだって生活がある」

俺は音楽の良い部分だけを眺めてきたように思う。

「歌を作って行くのは、曲だけじゃダメなんだよ。俺、歌詞なんかただ音に合わせた後付けで適当だったしな」

隼が、ははっ……と笑う。

「そういや、お前の曲って変なタイトルばっかだったよな」
「だから適当だって言ったろ。でも今じゃ、タイトル一つに七転八倒だぞ」
「そりゃ、そこ大事だろ」

そう言ってから、隼が髪先を指でちょんと引っ張ってきた。

「曲作って楽しいってダケじゃ、無くなったんだな。好きなモノで飯食えるって究極の幸せだと思うけど、その分単純に楽しめる部分を奪われちまったか」

責任とかプレシャーとか……色々、ここに乗っかってる。と続け、背中を叩いた。

「あぁ、乗っかってるよ。けどそれは、どんな仕事だって同じだろ」

「お前にとっての音楽って、人生そのものだもんな。たかが三十年近くでもさ、生まれた時から毎日最大限に触れてきたんだぞ? そう思うとスゲーよな」

「その俺の音楽の方向性を変えたのは、お前だよ」

え……と、隼が戸惑う。

面白い、楽しい……そういう音楽の一部分だけを眺めてきた俺だったら、人に共感を貰える歌など作れなかっただろう。

「マイナスの感情って、共感を呼ぶんだよ。そして、そこにプラスを持ってきて心が跳ねる。そーいう歌を作れるのは、お前のおかげだ」
「大げさだろ」

そうかもしれない。
確かに俺の生きてきた軌跡には、色んなモノが転がっている。
だが確実に……隼との摩擦で得た感情。
恋愛だけじゃない、たくさんの想い……それが一番大きいと思う。

「俺はそう思ってんだよ」

そう言って微笑めば、隼は目を瞬かせてから目線を下げた。

「照れるな」
「……照れてねぇ」

どれだけ愛の言葉をかけようが、一向に慣れない隼。
俺はそういうお前が愛しくて仕方ないんだよ。

「……お前が努力してんだってことは、俺は知ってるよ」
「俺は天才じゃない」

雑誌や何やらで、持田勇次の名前の前につく「天才」という文字を見ても、少しもピンと来ない。

「い~や、お前は天才だ」

隼がこっちを真っ直ぐに見て、そう言った。

「小っせー頃からずっと傍で見てきた俺が、そう思ってんだよ」

さっき自分が言った同じセリフを投げかけられる。

そうか。
お前がそう思ってくれてるのなら、俺はどんなことでもヤるさ。


二人でボーッと、目の前の滑り台を滑っている子供達を眺める。

飽きずに何度だって同じことを繰り返す子供に、自然と顔が綻んでくる。

「……アイス食いてぇな」
「アイス? コンビニで買えばいいじゃん」
「それじゃなくて。昔、公園に売りに来てたアイスクリーム」

隼が、今時もう無いだろうと言う。

「それがあったんだよ」
「へぇ」
「ここよりはデカい公園だったしな。チビ共の後ろに並んで買って、ベンチで食ってたら、お前の小さい時に似た男の子がジーッと見てくんの」

隼が笑う。

「お前の小っこいのみたいで、抱っこしたかった」
「やめろよ。変質者と思われんぞ」
「だから我慢したって。そんで父親がやっぱりお前っぽくてさ」

なんだそれ……と、呆れ顔だ。

「俺はどーもこーも、お前が好きなんだな」

そう口にした途端、目を剥いて周りを見る。

「……あほか。こんなとこで、そーいうことを言うな」

怒った口調だが、顔が赤い。

そうだな。
こういうことは、家に帰ってからにしよう。


「んじゃ、帰って飯食うか」
「うん」

二人でベンチから立ち上がり、公園を出た。

*

「良い肉は美味いな」

隼がホットプレートで焼いた肉を、ホクホクした顔で頬張る。

「今度、Sホテルの鉄板焼き、行くか?」
「誰と行ったんだよ」

眉をしかめて聞いてくる。

「打ち合わせで、加賀さんと」

その途端、眉が元に戻った。

「行く、行く。やっぱ分厚い鉄板で焼いたのは違う」

ビールを飲みながら、ご機嫌だ。

「キャベツ、早く食えよ」

そしてキャベツを俺の皿に盛るから、肉の上にたっぷり乗せて口に入れた。

「和牛は、美味い」
「塩コショウだけで、充分だな」

二人で他愛のない話をしていると携帯が鳴り、事務所から添付メールを送ったと連絡が入った。

海外ツアーの最終のプライベートショットのことだろう。

テーブルの横に置いてあるパソコンでチェックして容量だけを見ると、物凄い量のようだ。

「後で写真見るか?」
「何の?」
「ツアー中に撮った写真。次のアルバムやPVに使うのを選ぶんだ」
「見る」
「スゲー量だぞ」
「明日も休みだし。風呂上がってから見ようぜ」

あぁ、いいな。
こういうの……。

普段は、時間が逆転の生活。
隼が寝ている時間に起きていて、俺が寝ている時間に仕事へと向かう。

滅多に合わない一緒の休日。
飯食って、風呂入って、寝る迄をゆっくりと過ごす。

勇次はキャベツをドサッと取り、また肉の上に乗せて頬張った。

「うまいっ」
「何回言うんだよ」


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俺たちのままで 28

俺たちのままで

昼過ぎになって、実家を出た。

「帰りにスーパー行くわ」

隼が車を運転しながら言う。

「飯、食いに行ってもいいけど」
「いや、部屋でゆっくりしたい」
「そうか。じゃ、俺も一緒に行く」
「じゃ、Mスーパーまで行こう」

*

大型スーパーに着き、カートを押して二人で入る。

「何食いたい?」
「う~ん……」
「無いのかよ」
「じゃ、鉄板焼きで」

目の前に肉が見えて、そう答えた。

「この高いヤツ買っていい?」
「何でも買え」

ひひ……と変な笑いを零しながら、隼が牛肉を選ぶ。

普段、食費は隼が出してくれているが、たまに一緒に買い物に行く時だけは俺にこうやって甘えてくる。

隼が何かを強請るなんてことはないからか、俺はそんなことが嬉しい。

誕生日やクリスマスなんかも、何も欲しがらない。
……というか、当日はほぼすれ違いだ。

どれだけ稼ごうが、隼はあまり興味を示さない。
そこは男としてのプライドがあるのだろうけど……。

俺は、お前のために売れようと思ったんだ。
走り出してしまえばメンバーのことも、スタッフのことも、そこにくっ付いてきて、地を蹴る足に力が入った。

「酒、酒~」

今度はさっさと酒のコーナーへと歩いて行くから、その後をカートを押しながら付いていく。

「これ、これ」

ま~た嬉しそうな顔しやがって……可愛いな、このヤロウ。

「まとめて、あるだけ買えよ」

良い酒といっても、スーパーに陳列してあるのは酒屋の専門店にあるようなのじゃない。

「いやいや、あったらつい飲んじまうからな。たまに飲むからいいんだよ」

昔からそうだ。
良い物を欲しがるが、無駄な買い物はしない。

レジで金を払って、今度は俺が運転席に乗る。



途中で大きな公園が見えて、車を止めた。

「ちょっと公園寄っていいか?」
「え、なんで?」
「次の依頼曲のイメージ創りで時々行くようになったんだ」
「ふ~ん」

パーキングが無いので公園の横の広いスペースに路駐して降り、二人でベンチに座った。

「昔より人少なくないか?」
「まぁ、暑いからな」

小さな子供たちが遊んでいる姿が向こうの方に見える。

「いいな……こういうのも」

ボソッと隼が呟く。

「ん?」
「公園なんて、大人になっちまうと来ることないからな」
「小さい時は、お前に引きずられてきたぞ」
「家だと、お前はピアノばっか弾いてたろ。俺は外で遊びたかったんだよ」

そうだな……。
俺はいつも自分の世界に浸り込むようなガキだった。

「ピアノが終わったと思ったら、他の楽器。俺が一緒に居るのにだぜ?」

不満そうな顔で、幼い頃のことを言ってくる。

「だから、構って構ってはやとになったのか」
「……あほか」

フッと笑みを零してから、そうかもな……と呟く。

昨日見た幼い頃の動画を思い出していたら、隼が横で吹き出す。

「何だ?」
「昨日の動画」
「あぁ、俺も今、同じこと思い出してた」

二人で前を向いたまま笑う。

「お前も、他のヤツと遊べばいいのに」
「だよなー。今思うと」

でも俺達は、何故か毎日のように一緒に居た。

「お前なんか、俺がいなきゃ音楽オタクまっしぐらだ」
「本当だな」

隼が居なかったら外に出ることも少なく、俺は相当偏った人間になっていただろうと思う。
幼い頃、きょうだいの中で一番親父に似ていると母に言われたことがある。
それは容姿という意味じゃなく、入り込んでしまう部分のことだろう。

「理由なんか分かんねぇけど、お前と一緒に居たかったんだろうな……俺」

隼が俯いて話すが、幼い頃の自分を思い出しているのか、横顔は微笑んでいる。

お前は楽器にばかり触れている変な子供の俺の傍で、文句を言いながら。
俺も、文句を言って邪魔をするお前を面倒だと思いながら。

「俺が面倒臭がると、泣きべそかいてたよな」
「……嘘つけ」

嘘じゃないんだよ。
お前のその泣きべそで、俺はいつも一緒に公園に行った。

指を怪我するような遊びはするなと注意をされていても、それでも行った。
まぁ、末っ子の強みか何なのか、そこまで厳しくはなかったけど。

「そういや、思い出と言えば、悪役ばっかやらされてたっけ」

ボソリと言えば、隼が笑う。

「そりゃ、ヒーローやりたいじゃん。カッコイイもん」
「交代という選択も無かったな」
「お前、どっちでも良かったんだろーが。戦隊モノにも興味ねぇ、変なガキだったくせに」

まぁ、確かに。

そういうテレビも観ないガキだった。
クラスの奴らが話をしていても、あまり意味が分からなかったし。
なのに、お前にやらされる悪役を観るためだけに、テレビをつけた……。

だって、悪役やらないと泣きべそかくんだよ……お前。

やっぱり俺は、あの頃からお前には甘かったんだよなぁ……。

心でだけそう呟いて、くくっと小さく笑った。


「ガキの頃は、お前と一緒に居ることに何一つ疑問なんかなかった。一緒に学校に行って、一緒に帰って、遊んで……次の日も同じ」

隼の言葉に、勇次も当時を思い出す。

「喧嘩して、腹立って。迎えに行かないでいると、お前は休む」
「そこは迎えに来いよ」
「大抵はお前の我儘に俺がキレてたんだろうが」

俺が本気で怒ると、首を縮めて目をギュッと閉じていた隼が甦る。

「お前、怒ると人格変わるもんな」

酷い言い様だ。

「俺が人格変わるまで怒ってたのはお前くらいなもんだ」

他のヤツに、そこまで本気で腹を立てたような記憶はない。

「メンバーに、鬼だって言われてんじゃん」
「仕事は仕事だろ」

和気藹々でやって行けるようなレベルじゃなかったんだよ。

先にデビューが決まっていてのスタート。
その意味を芯から把握できていなかったメンバーたちは、テクニック云々よりもハングリー精神が欠けていた。
下手すれば、全てが流れる。

それがいつの間にか、バンドをしている連中が目指す本当の意味でのプロになった。

メンバー集めから始まって……あっという間に時間が経っていた。

その間に変化した、隼との関係。

あの焦れる気持ち。
互いに距離をはかりながら、純粋な幼馴染のままではもういられなくなっていたことにも目を瞑り続けた。

普段はそう考えることも無くなってきた色んな思いが、頭を駆け巡る。

音楽以外のことではあまり心が大きく動かない……そんな俺に、色んな感情を叩き込むようにしてきたのは、紛れもなく隼だ。


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